県内の小中学校に学校給食を提供する現場が、食材費高騰に苦慮しながら、栄養量維持に工夫を重ねている。米や野菜の価格が上昇し、給食費の値上げを検討する自治体もあるが、簡単ではない状況。本県の県産品利用率は全国平均を大きく上回るが、地場野菜を安い他県産に切り替える例も出てきた。食育と理想的な栄養モデルを求められる現場は、限られた予算で知恵を絞る。

 一関市の山目小(千田智明校長、児童529人)の給食時間。4年生の児童は給食センターから届いたサンマの塩焼きや、筑前煮などをおいしそうに食べた。

 子どもたちを喜ばせる給食だが、やりくりは大変だ。米は2015年度1キロ当たり295円だったが、18年度は同330円に上昇。一方、同市の給食費は小学校が1食当たり260円、中学校は同309円で15年度から変わらない。

 献立で特に配慮が必要なのが栄養量。文部科学省が8月に改定した学校給食摂取基準は、家庭で取りづらい傾向の食物繊維、カルシウム、鉄などの基準を高めに設定した。同省健康教育・食育課は「基準は地域事情などに応じて弾力的に運用するもの」と説明する。

 岩手日報社のまとめでは、6市町村の栄養量が国の摂取基準に達していない。一関市も鉄やビタミン群などの栄養量充足率は80%前後だ。ビタミンを含む強化米や鉄分入りゼリーの提供などで対応する。