JR山田線と釜石線で、列車とシカの衝突が頻発している。山田線では本年度、9月末までの衝突件数が108件に上り、前年度同期を65件も上回った。こうした中、JR東日本などは民間企業と協力し、年内をめどに山田線で蜂の羽音や臭いを使った動物対策装置の実証実験を始める。JR東日本では初の試みで、衝突抑止へ効果が注目される。

 装置は広島県福山市の養蜂業はなはな(清水秀幸社長)が開発。同社などによると線路脇に配音、配臭管を設置し、再現したスズメバチの羽音や体臭を約2メートル間隔で開けた穴から流す。シカなどの野生動物に近くに蜂がいると誤認させ、近寄らせないようにする。

 実験は宮古市川井の山田線陸中川井駅周辺で実施。年内にも約500メートル区間に装置を設置し、来年3月まで稼働させた結果を基に導入の可能性を探る。清水社長は「蜂は野生動物にとって危険な存在。実際、身近に存在しているので動物も慣れにくい」と自信を示す。