陸前高田市と県は、東日本大震災で被災し立ち入りを禁止している市内の旧気仙中校舎と道の駅高田松原タピック45の2施設について、内部見学できる震災遺構として保存する方針を固めた。震災は11日で7年9カ月となり、時間の経過とともに風化の懸念が増す中、津波の脅威を後世に伝える重要な資源と判断。安全性を確保する改修工事に今後取りかかり、2021年度の公開を目指す。

 県内で内部見学できる震災遺構は、たろう観光ホテル(宮古市)に続いて2カ所目。旧気仙中校舎とタピック45がある高田松原津波復興祈念公園内には、津波伝承館、国営追悼・祈念施設(仮称)も立地し、県内屈指の伝承機能を備える。

 旧気仙中は1981年完成の鉄筋コンクリート造り3階建て(延べ床面積約3600平方メートル)。広田湾と気仙川に近く、屋上まで津波をかぶったが、生徒は全員高台に避難して無事だった。内部は当時のまま手つかずの状態となっている。

 タピック45は91年開業で、鉄筋コンクリート造り2階建て(同約1040平方メートル)。震災時、屋外階段から最上部に逃げた数人が被災を免れた。壊れたコンクリートの壁面が津波の威力を伝える。