世界遺産登録を応援

 「縄文といえば、青森だから…」「三内丸山に比べると、御所野は…」

 4月に着任して以降、地元の方から聞いた言葉だ。全国的には「縄文ブーム」が広がる中、奥ゆかしい県民性からか、一戸町の御所野遺跡については遠慮がちに語る向きもある。

 世界遺産登録を目指す「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産の一つである同遺跡を発信しようと先日、「御所野縄文ウイーク」が開かれた。映画「縄文にハマる人々」が上映され、山岡信貴監督は御所野について「施設も遺物も素晴らしく、公園も居心地がいい。人に勧めたい遺跡」と絶賛した。100近くの遺跡を巡った山岡監督の言葉に勇気づけられた。

 映画では1万年も続いた平和、土偶の造形美、精神性などさまざまな理由で縄文にハマる人々が取り上げられていた。土偶のポーズの解釈一つとっても答えはなく、自由に発想できるところが人を引き付けると、鑑賞して改めて感じた。

 「縄文」を巡っては7月、世界遺産の国内推薦候補に決まった。「6度目の正直」に地元も沸いたものの11月、政府が自然遺産を選んだことで、推薦は来年度以降に見送られた。

 だが、縄文の価値が揺らぐわけではない。来年も紙面を通して魅力を伝え、世界遺産登録を応援したい。

(阿部友衣子)