奥州市江刺愛宕(おだき)の岩谷堂タンス製作所(三品健悦社長)に勤める伝統工芸士菅野好平さん(62)=同市江刺伊手=は、11月2~4日に福岡市で開かれた第21回日本伝統工芸士会作品展に「脚付き両開き舟箪笥(ふなだんす)」を初めて出品し、最高賞の一つである経済産業大臣賞に輝いた。菅野さんは複雑な技法を凝らした作品への評価を喜び、伝統を受け継ぎながら挑戦し続ける決意を新たにした。

 作品展は日本伝統工芸士会などが主催。全国の伝統工芸士から214作品が寄せられ、同賞を含む入賞作品19点を選んだ。同賞は衆院議長賞と並ぶ最高位の賞で、県勢の受賞は初めて。

 舟箪笥は幅60センチ、脚を含む高さ80センチで、貴重品を保管する隠し箱を仕込んだ堅固なつくり。国産のケヤキとキリを使い、竜や亀をかたどった銅金具をあしらった。菅野さんは材料選びから構想、仕上げまで、彫金と漆塗りを除く全工程を手掛けた。