盛岡市三ツ割の「八百よろず屋 ちいさな野菜畑(小島進オーナー)」が11月30日で閉店する。農家の直売所の先駆けとして1995年7月にオープンし「安全安心」をモットーに県内生産者の農畜産物や調味料などを販売。手打ちそばやひっつみ定食などが食べられる店内のこびる食堂も人気だった。30日までは閉店セールを行う。

 同店は「消費者に近い立場で安心して食べられる農産物を」との思いで小島オーナー(67)が17人の生産者とともに開業。当時はまだ珍しい都市型直売所としてスタートし、寒冷地での年間を通じた流通の難しさなどを訴え「脱産直宣言」するなど独自の哲学を貫いた。東日本大震災後は野菜に放射線量の検査結果を表示するなど安全安心にこだわり、最近は良質な生卵やみそ汁などをメインにした「朝定食」にも力を入れていた。

 小島オーナーは閉店の理由に自身や家族の体調不良などが重なったことを挙げ「流通経路や消費者の購買方法も時代とともに変化した。熱心に足を運んでくれる方のためにも何とか続けたかったが難しくなった」と感謝する。

 盛岡市大通のサンビル1階に7月にオープンしたアンテナショップ「もっとちいさな野菜畑」では短角牛カレーやひっつみ定食(いずれも600円)、コーヒー(300円)などを提供中で、「子どもたちに豊かな食事の時間を」との願いから大人同伴の小学生はいつでも無料で食べられる。アンテナショップは当面営業を続ける。

 三ツ割の店舗は30日まで閉店セールを実施中。店内食料品は在庫限り。営業時間は午前10時~午後5時。