大槌町吉里吉里(きりきり)の吉祥寺(高橋英悟住職)は25日から、境内にある樹齢300年以上のイチョウの大木の伐採作業を始めた。町天然記念物第1号として町民に親しまれてきたが、幹が腐り、倒木の恐れがあるため伐採を決断。住民は長く地域を見守り続けた大木の姿を目に焼き付け、別れを惜しんだ。

 作業前に法要が営まれ、地域住民ら約40人が参加した。地元のNPO法人吉里吉里国(芳賀正彦理事長)のメンバーら十数人が伐採作業を開始。クレーン車を使って枝を切り落とした。幹は26日以降に切り倒す。

 イチョウは高さ32メートル、幹回りが5・65メートル。1710年代に数百メートル離れた古寺地域の墓地から成木が移植された。1988年に町天然記念物に指定された。2016年に樹木医が幹の空洞化と倒木の危険性を指摘。今年春に寺の関係者らで伐採する方針を決め、6月に町が天然記念物指定を解除した。