冬場はノロウイルスなど感染性胃腸炎の流行期。「ノロウイルスによる食中毒・感染症対策を考えるシンポジウム」(県主催)は21日、盛岡市盛岡駅西通のアイーナで開かれ、公益社団法人日本食品衛生協会学術顧問・野田衛(まもる)さん(川崎市)が食中毒の発生状況や汚染の仕組み、具体策を解説した。聴講した約100人が学んだポイントを紹介する。

 感染性胃腸炎とノロウイルスの集団発生は11月から急増し12、1月をピークに春先まで続く。症状の出方は人それぞれで「嘔吐(おうと)や下痢、腹痛などの代表的症状がなく、けん怠感や胃のむかつきなどの軽症感染、全く症状が出ない不顕性感染もある」。流行期は体調管理を徹底し、違和感があれば感染を疑うことが必要だ。

 「最も現実的な予防法」としてお勧めなのが、入念な手洗い。せっけんで10秒もみ洗いし、流水で15秒すすいだ際の手のウイルス残存率は手洗いなしの0・01%で、これを2回繰り返すと、0・0001%にまで減るという。

 ウイルス量を減らし、感染力を失わせる(不活化)ために不可欠な清掃や洗浄は「順番が大切」だ。ドアノブやトイレットペーパーホルダーなど汚染度の低いものから始め、便座のふたや内部は最後に。手順として、まずは流水で流したり拭き取ったりとウイルスを物理的に取り除き、その後、物によっては熱湯やスチームで加熱。ウイルスに有効とされる次亜塩素酸ナトリウムを含む消毒液は最後に使用するのが良い。

 一方、流通管理や製造過程の見えない食品からの感染を防ぐのは容易ではない。二枚貝など加熱できるものは中心温度85~90度で90秒以上の加熱調理を心掛けよう。