異業種からの転身者が県南の農業を活気づけている。遠野市遠野町のリンゴ農家菊池和久さん(43)はIT関連企業で働いていたが、農業の魅力に触れて一念発起し、昨春本格就農した。菊池さんは「多くの先輩に学び、農業の奥深さ、面白さを実感している。規模を広げて、いつかシードルも造りたい」と夢を広げる。

 菊池さんは花巻市若葉町出身。東京都でシステムエンジニアとして働いた後、遠野市のIT企業にUターンした。ネットショップ運営に携わる中で地元農家と接し、農業に魅力を感じるようになった。農業経験はなく、地元の生産者の下で2015年から2年間研修。生産者の畑をそのまま引き継いで昨春、独立就農した。日本政策金融公庫の青年等就農資金を活用し、機械や保冷庫を導入。現在は妻の佳代さん(39)らと2ヘクタールを手掛ける。

 奥州市江刺などの先進地を訪ねては、剪定(せんてい)など最新の技術や知見を学ぶ菊池さん。「一切の妥協なく真剣に取り組む姿勢に感銘を受けた。リンゴは面白い、これで勝負したいと心から思う」と語る。