財務省などが障害者採用で「自力で通勤できる」「介護者なしで業務の遂行が可能」と不適切条件を付けていた問題で、本県など全国32都府県と9政令市が同様の条件を試験の応募要項に盛り込んでいたことが1日、各自治体への取材で分かった。障害者雇用への認識の甘さが地方にも広く及んでいる実態が浮かんだ。国が問題視したことを受け、削除の動きも出ている。

 47都道府県と20政令市の人事担当課や人事委員会事務局に取材した。「自力通勤」と「介護者なし」の両方を条件としたのは本県や長崎など16県と、浜松など3市。自力通勤のみを条件としたのは東京都で、介護者なしのみを条件としたのは福島、大分など15府県と広島など6市だった。

 自力通勤を条件としない自治体では、障害者雇用促進法の改正などを受け、撤廃したケースも。熊本県は、2011年度から「自力で」の文言をなくした。秋田、長野、静岡、和歌山、島根、徳島の6県と札幌市は自力通勤の記載はあったが、家族などによる送迎も可との旨を盛り込み、介護者を利用すれば通勤できると読める内容だった。

 条件に盛り込んだ複数の自治体は「自治体側が手配できないとの趣旨で、家族らの送迎は排除しない」などと説明した。