イベント「あたたかくすごす時間」開催中の「raum」。木の器などぬくもりある品々がならぶ

 初めて行く人はそこが店なのか少し戸惑うかもしれない。盛岡市の「raum(ラウム)」は、中心部から少し離れている上に看板がないこともあって「よく分かりづらいと言われます」。それでも一度店内に入ってみると、長く愛着が持てるような定番品が並び、つい何度も訪れたくなる。

 同市の家具・雑貨店「Holz(ホルツ)」の姉妹店で、オーナーは平山貴士さん(41)、店長は妻の佳代子さん(42)。きっかけは2009年7月、平山さんが住居探しの途中で店舗としても使えそうな物件を見つけたことだった。当時はちょうど「『Holz』には少し合わないが、取り扱いたい良いものが多くあった」と佳代子さん。その場所で店をやることが自然と想像できたこともあり2店舗目を出すことを決め、準備を開始。同年11月1日にオープンした。

 生活用品を軸にした物販をメインに、喫茶スペースも設けているため「物茶店(ぶっさてん)」と呼んでいる。並ぶのは県内外から集めた食器やアクセサリー、衣料、せっけんのほか、佳代子さんの出身地である一戸町から仕入れた食品など約500点。飲み進めると底に家型のモチーフが現れるカップなど「かっこいい、かわいいだけじゃなくて、『抜け感』や面白みがあること」や「時代に左右されないような定番のもの」を基準に商品を選び、独自のライフスタイルを提案する。

店内の一角にある喫茶スペース。実際に商品の使い心地を試すことができる

 2席分の喫茶スペースでは、店で取り扱っているカップやソーサーで「サイフォンコーヒー」(税込み450円)などの飲み物を味わえる。テーブルと椅子の注文も可能。実際に使い心地を試せることが特徴で、買い物に悩んだときの休憩用として利用する人もいるという。

 開業9周年を記念したイベント「あたたかくすごす時間」を28日まで開催。裏テーマは「冬眠準備」で、「寒い冬に部屋でぬくぬくと過ごすことができそうなもの」がずらり。ぬくもりある木の器のほか、ニットやマフラーに合うブローチ、ドライフラワーのリースなど約100点を展示販売している。

 店づくりで大切にしているのは新鮮さ。配置を定期的に変えるなど、訪れた人が「お気に入り」に出合えるように心を配る。佳代子さんは「あっという間に9年たったが、長くものを販売できているのは作り手ありき、使い手ありき。これからも変わらずに良さを伝えていけたら。あとそろそろ看板も付けたいな」とほほ笑む。

memo 「raum」は盛岡市大館町19の6。営業時間はオープン日にちなみ午前11時1分から午後6時まで(日曜、祝日は午後5時まで)。定休日は木曜。電話は019・681・2678。イベントのお知らせや商品の詳細については「raum」のブログで案内している。