奥州市前沢五十人町の森田珪子さん(85)は、主宰するサークル「女わざの会」の会報を再編した「女わざ 東北にいきづく手わざ覚書」(新泉社)を出版した。東北、岩手に伝わるさまざまな手仕事を記録した全23冊から抜粋し、季節ごとに紹介。映像作家や版画家として活躍した亡夫の純さんによるぬくもりのある手書きの文・挿絵とともに、現代の暮らしにも役立つ衣食住の手わざを伝えている。

 同書は、同会が1983~2007年に発行した会報「女わざ」の掲載記事のうち約160項目を収録。四季ごとの4章構成で、野草の食べ方、梅干しの作り方、縫い物、草木染など、衣食住にかかわる手仕事の技と知恵を中心に紹介している。

「女わざ 東北にいきづく手わざ覚書」

 「民話の中の女性」「蘇民袋」「漆のある暮らし」「暮らしの中の鉄」などの項では、地域の伝統文化や民俗文化財を取り上げた。記事の多くは会の活動で出会った高齢者からの聞き取りを基に執筆され、貴重な資料とも言えそうだ。

 珪子さんは「本は私個人の作品ではなく、皆さんの活動の記録。文化を守り続ける人がいるからこそ世に出すことができた」と感謝を込める。

 「女わざ-」はA5判、232ページ。2160円。