63歳で富士山に初登頂し、72歳で千回登頂を達成した神奈川県秦野市在住の佐々木茂良さん(78)=花巻市東和町出身=は16日、盛岡市上田堤の上田堤公民館で自身の登山体験を基に講演した。これまでに1400回以上登頂。集まった40~80代の住民約30人は、年齢を理由にせずに挑戦し続ける佐々木さんの姿勢に刺激を受けた。

 上田堤町内会(照井時彦会長)の福祉保健部(佐々木光弘部長)が主催。佐々木茂良さんの兄正明さん(84)が上田堤地区に居住している縁で実現した。

 佐々木茂良さんは神奈川県内の特別支援学校長を定年退職後、「生まれ変わりたい」と苦手な登山、それも日本一高い富士山に登ることを決意した。

 家族に宣言すると「大笑いされた」が、2004年6月の初登頂から8年2カ月後に千回登頂。千回達成は東日本大震災の月命日の12年8月11日で、古里への思いを胸に山頂で横断幕を掲げた。腰を痛めてからは、17年7月に登頂1404回を迎えたのを最後に一時休止している。

 佐々木茂良さんは「登山は世の中を生きるのと似ている。疲れたからといって山頂から電車で帰ることができないように、省略できる努力はない」と訴え、「『もう年だから』とは言わないで。目標に向かって努力する面白さ、楽しさはいくつになっても見つけられる」と呼び掛けた。