街の木が装いを脱ぎ始めた。枯れ葉を踏みながら歩くと、秋の深まりを感じる。暦の上ではもう冬。今年もあと50日余を残すばかりとなり、1年を振り返ったり、新年に向けた準備が進む

▼1年の回顧と言えば、「新語・流行語大賞」は欠かせない。候補30語が発表され、米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手の活躍を指す「翔タイム」も。「ショータイム」の響きは開幕後すぐ、現地で聞かれた

▼「そだねー」「もぐもぐタイム」は熱狂的支持を集めたカーリング女子だが、平昌(ピョンチャン)五輪を懐かしく感じてしまうほどに1年は長い。「悪質タックル」「奈良判定」と、スポーツ界は深く反省すべき年でもあった

▼平成としての年末は今年が最後。30年間を振り返ると、元年の金賞(当時)は新語部門が「セクシュアル・ハラスメント」。同年は、それを理由とした国内初の民事裁判が起こされた「セクハラ元年」でもある

▼受賞語は時代を映す。18年前の「IT革命」は文字通りに社会を変えた。9年前は「政権交代」。熱気があったが、どこに行ったのかと1強多弱の今思う。5年前の岩手発「じぇじぇじぇ」は復興を後押しした

▼さて、今年を表す大賞はどれに。「翔タイム」を推したいが…。いずれ、長い目で見てどんな年だったかは、受賞語とともに後年改めて位置付けられることになろう。