野田村野田で木彫りの魚美術館「森を遊(およ)ぐさかな達の家 魚の番屋」を運営する漁業深渡栄一さん(65)は、自身の作った作品を兵庫県丹波市の磐神(いわがみ)神社に寄贈した。同市の農業大西義孝さん(69)が地域を盛り上げるために深渡さんの作品を譲ってほしいと依頼。深渡さんが村外に作品を寄贈したのは初めてで、丹精込めた作品が遠方の地域活性へ活躍することを願っている。

 寄贈したのは約1メートルのサケ。大西さんが作品を受け取りに先月下旬、兵庫県から車で2日半かけて同館を訪れ、深渡さんと握手を交わした。館内を見学し、「生で見ると迫力が違う。作品を頂けて本当にありがたい」と感激した。

 丹波市によると、同神社のある同市氷上(ひかみ)町の柿柴(かきしば)東地区は155人が生活するが、うち60歳以上が72人、小学生以下は14人のみ(8月末現在)。昨年まで同神社の宮総代を務めた大西さんは、高齢化や集落の消滅に危機感を覚え地域の活性化策を思案していたところ、ニュースで今年5月に開館した同館の作品群に感銘を受け、同神社に奉納すれば見に来る人が増え地域を元気づけると考えた。