黒毛和種の本県歴代最高となる「種雄牛(しゅゆうぎゅう)」が登場し、本県畜産関係者の期待が高まっている。県は、優秀な黒毛和種をつくるための種牛「県有種雄牛」に、上質の肉の割合を示す上物率(A4等級以上)100%を誇る「菊勝久(きくかつひさ)」を選抜。子牛が日本一に輝いたこともある県有種雄牛「菊福秀(きくふくひで)」を上回る成績だ。県内の繁殖農家は、多くが他県や全国団体の種牛に頼っているのが現状。新たな種牛が「いわて牛」の評価向上につながり、全国から注目が集まる存在になるよう、関係者は思いを託す。

 菊勝久は2013年5月生まれで、一関市大東町の繁殖農家伊東孝さん(77)が生産。住田町の種山畜産研究室で飼育する。県が種雄牛候補として約5年かけて飼養して選抜。伊東さんは「菊勝久が多くの農家に使われ、岩手の畜産振興に役立てばうれしい」と喜ぶ。

 種雄候補牛の能力は、産子(15頭以上)の枝肉成績から遺伝的な能力を判定する。菊勝久の成績は、産子(去勢牛)10頭の平均枝肉重量が537キログラム、産子20頭(雌、去勢)の霜降り度合いも平均8・0で、本県歴代最高だった。