県内外の林業者や企業経営者の有志は今月、県産漆を量産するウルシ・ネクストプロジェクトに乗り出した。苗木から漆液生産まで一貫して手掛け、当面は盛岡市内の山林7、8ヘクタールを軸に県内へ拡大を図る。国産漆は高まる需要に供給が追いついておらず、20年後をめどに自給率100%を実現する生産態勢を目指す。

 同市上米内の林業細越確太さん(54)、秋田市の経営コンサルタント会社きれいの柴田幸治社長(55)、盛岡市の漆精製・販売浄法寺漆産業の松沢卓生(たくお)社長(46)の3人が企画し、苗木栽培から植樹までを担う一般社団法人次世代漆協会を今月設立。来年4月ごろNPO法人ウルシ・ネクストを立ち上げ、植樹の参加者を募る。

 計画では、同市上米内の山林7、8ヘクタールに1ヘクタール当たり2千~5千本を植樹。5年程度で漆液生産を見込む。採取は木の表面や枝などを衝撃波処理装置で破砕し、遠心分離機にかけて抽出する手法を主に用いる。

 漆掻(か)き職人が伝統技法を用いる場合は木を十分成長させた上で採取する必要があり、1ヘクタール当たり約千本を10年以上かけて育てるが、同プロジェクトは機械の活用で樹齢が若くても採取可能。伝統技法で採る二戸市の浄法寺漆に比べ、品質は多少劣るが量産できる。