障害者の就労継続支援事業所などを営む一般社団法人ドリームファーム(盛岡市、佐々木信之理事長)は、自前の農園で育てたリンゴによるジュースの台湾輸出をスタートさせた。24日は同市乙部の同法人選果場から完成した商品を初出荷した。利用者30人が大切に育てたリンゴは、香り高い味わいが首都圏などで評判だが、海外にも販路を拡大。県内でも農福連携の模索が広がり、障害者の所得拡大、働きがいに直結する試みとして期待される。

 輸出するのは無添加、無加糖の「りんごまるごとクラッシュジュース」。今年収穫したばかりのつがるとジョナゴールド、昨年産サンふじを搾った3種で、盛岡市内の食品加工業者に委託して製品化した。パウチ入り各190ミリリットル、国内価格税抜き350円。神奈川県厚木市の業者を通じ台湾の百貨店などで販売する予定で、初回は180個、来年度以降は年間2千~3千個に増やす計画だ。

 同法人は約4ヘクタールのリンゴ園で20~60代の利用者が働く。既に生リンゴやジュースなどの加工品は首都圏で評判。台湾でも安全で食味の良い本県産リンゴは人気で、輸出の可能性を探っていた同法人に引き合いがあった。今年に入り台湾出身の大学生を招き試飲会やラベル検討会を重ねてきた。

 ジュースにとどまらず来年度からは生のリンゴの台湾向け輸出も計画。検疫対応などの準備を進めている。佐々木理事長(46)は「より多くの人に食べてもらえたら、それが利用者の元気や工賃アップに結びつく。暑い日も寒い日も頑張っている。障害者の皆さんが、さらに誇りを持って働ける環境を導きたい」と見据える。