文化庁は24日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の補助機関が、大船渡市三陸町吉浜の「吉浜のスネカ」や秋田県の「男鹿のナマハゲ」など8県10件の伝統行事で構成する「来訪神 仮面・仮装の神々」を無形文化遺産に登録するよう勧告したと発表した。11月26日から12月1日までインド洋のモーリシャスで開かれるユネスコ政府間委員会で、勧告通り登録が決まる見通しだ。

 本県の無形文化遺産の登録は、2009年の花巻市大迫町の「早池峰神楽」に続き2件目。吉浜のスネカは大船渡市三陸町吉浜地区に200年ほど前から伝わる小正月の伝統行事で、毎年1月15日、スネカと呼ばれる山の神が地区内の家々を巡り歩き、厄を払い、家族の無病息災を祈願する。

 奇怪で恐ろしい面に、わらみのや毛布をまとい、腰にアワビの殻をつり下げる装束が特徴。「泣くワラシいねえが」などと声を張り上げ、怠け者や泣く子をいさめる。スネカの語源は怠惰を戒めるためにすねの皮を剥ぐ「スネカワタグリ」といわれている。04年に国の重要無形民俗文化財に指定された。

 来訪神は、正月などに仮面をかぶったり仮装したりした人が「神」として家々を訪れ、幸福をもたらすとされる行事。10件はいずれも国の重要無形民俗文化財に指定されている。政府は「地域の結びつきや世代を超えた交流を深める絆の役割を果たし、伝承されてきた」として、昨年3月に登録申請していた。文化庁によると、補助機関は「地域文化の多様性を示しており、保護対策も取られている」と来訪神を評価した。