伝統の小正月行事「吉浜のスネカ」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の補助機関による無形文化遺産への登録が勧告された24日、伝承に取り組む大船渡市三陸町吉浜地区には喜びが広がった。200年ほど前から続く伝統をつなぐ活動には近年、吉浜中の生徒も参加。「吉浜の誇り」が「世界の宝」へ一歩前進したが、地元からは伝統的風習が観光化の波にさらされることへ懸念も。住民はこれまでと変わらず地域一丸での継承を誓う。 約470世帯が暮らす吉浜地区。いつも通りの静かな夜を送る地域に、朗報がもたらされた。

 同校の渡辺英樹さん(3年)は、義兄の佐々木和歩さん(24)、香里奈ちゃん(1)親子と一緒に祝福。「吉浜は人口が少なくなってきているから、スネカが有名になって、一緒にやる人も増えたらうれしい。将来地元を離れたとしても、1月15日はスネカに参加するために吉浜に戻ってきたい」と力を込めた。

 スネカを継承する吉浜スネカ保存会(柏崎久喜会長)は1995年結成。後継者不足などを背景に、2002年ごろからは同校生も活動に参加する。

 生徒を指導している同保存会の岡崎久弥副会長(43)は「スネカが吉浜全体を回ることができているのは、中学生の協力があるから。とても頼もしい存在」とし、勧告に「責任の重さを感じる。保存会としてもこれまで以上に継承に力を入れていかなければ」と気を引き締める。