本県経済を支える中小企業で近い将来、廃業の危機に直面するリスクが高まっている。岩手経済研究所(盛岡市、高橋真裕理事長)が事業承継に関し県内企業に行ったアンケートによると、60歳以上の経営者の48・8%で後継者が未定だ。高齢経営者の約半数は承継準備を始めてさえいない。中小企業は地域の活力の源泉であり、遠からず廃業が相次げば、まちの地盤沈下に直結する。県内の経営者の平均年齢は63・16歳(2017年)と待ったなしだ。承継を促すため、行政や関係団体による支援強化が急がれる。

 アンケートは承継に特化した特別調査として5、6の両月、中小361社に行い159社(44・0%)が答えた。経営者全体の67・0%が承継を予定するが、このうち60歳以上で後継者が決まっているのは51・2%にとどまる。反対に「後継者未定」は23・2%、「承継は未定」が18・3%、「承継しない」が7・3%だった。

 60歳以上で事業承継に向け「準備している」は52・5%、「準備していない」は47・5%となり、半数は後継者育成や譲渡などに未着手であることが分かった。

 東京商工リサーチによると、県内の休廃業・解散は昨年307件(前年比84件増)。08年以降でみると、リーマンショック後の10年337件、東日本大震災後の14年314件に次いで多い。県内経営者の平均年齢(17年)は63・16歳で、高知県(63・54歳)、秋田県(63・36歳)に次ぎ全国で3番目に高い。