川のアユやヤマメを捕食するカワウ対策に県内の河川漁協が乗り出した。魚食性水鳥のカワウは1日に500グラムも食べる「大食い」で、放流した稚魚の食害が相次いでいるためだ。北上川水系が中心だった生息域は近年、全県に拡大。銃による駆除に加え、今年からは小型無人機ドローンを活用した繁殖抑制や追い払いに着手する方針の漁協もある。

 県によると、県内のカワウは北上市で大規模な営巣地が確認されているが、正確な生息数や被害額は把握できていない。だが、ヤマメを毎年20万~30万匹放流している宮古市の閉伊川漁協の北村彰英参事は「実感として魚をかなり食べられている」とため息をつく。

 閉伊川のカワウは2000年ごろから増え始め、09年から県内でいち早く猟友会と連携して駆除を始めた。県内水面漁連によると、近年は県内各地で駆除が行われ、昨年度は6組合で303羽を駆除した。だた、追われたカワウが別の地域に移動して生息域を拡大する悪循環も指摘されており、銃による捕獲は慎重に進める必要がある。

 そこで、全国で注目されているのがドローンの活用だ。巣の中にドライアイスを投下して卵を冷やし、繁殖を抑制。捕食現場の河川でスピーカーを付けて飛ばし、追い払っている。同漁連は本年度、ドローンを購入し、9月には宮古市で初めて講習会を開いた。