釜石市戦没者追悼式は15日、同市大町の市民ホールで行われた。1945年に同市を壊滅させた2度の艦砲射撃などの戦災犠牲者に鎮魂の祈りをささげ、東日本大震災からの早期復興を誓った。

 遺族や関係者ら約160人が参列。野田武則市長は「戦争の惨禍を風化させることなく後世に伝え、平和の実現に向けて努力していく」と式辞を述べた。父正雄さんを戦争で亡くした釜石地区遺族会の佐々木郁子会長(75)は「生きたくても生きられなかった人、命を落としても国を守ろうとした人がいたことを忘れない」と追悼した。

 甲子小4年の小川結暖(ゆの)さんと唐丹中2年の木村雪月(ゆづき)さんが祖父から聞いた戦争体験や授業で学んだことを基に平和への思いをつづった作文を朗読した。

 同市の女声コーラスグループ翳(かげ)った太陽を歌う会(種市誓子会長)と釜石中特設合唱部の計29人は釜石艦砲射撃の惨禍を描いた女声合唱組曲「翳った太陽」を献唱。同会は2005年から毎年、追悼式で同曲を歌ってきたが東日本大震災後は中断していた。生徒たちと2年かけて練習し、全6曲、17分で構成された全曲を8年ぶりに献唱。世代を超えた歌声で平和への祈りを届けた。