少子高齢化、過疎化が進む日本。本県でもその問題が影を濃くしているが、過疎化が著しい地域として、閉山で人口が流出した旧炭鉱町が挙げられよう。その一つ、北海道夕張市を訪ねた

▼国内のエネルギーを支えた石炭産業の衰退により人口は減少の一途をたどり、起死回生を期した観光事業も失敗、「借金」を膨大にした。破綻した財政再建団体(現再生団体)として借金返済が重くのしかかる

▼高校に進学する子どもと一緒に市外に転居する世帯も続出。1960年には約11万7千人に上った人口が8千人台まで落ち込む中、東京都職員から転身し、現在2期目の鈴木直道市長は大胆な政策で打開を図る

▼過剰な公営住宅を縮減しての集約化を計画し、鉄路は「攻めの廃線」でJR北海道に代替バスの協力を要請。反発はある。ただ、全国の市で最も高い高齢化率50%に住民が危機感を強め、理解も出ているという

▼また、市外からユニークな人材も入ってきている。「夕張は課題が可視化されており、その解決に挑もうと結構変わった人が来る。閉塞(へいそく)感ある社会の中、『大義ある逆境』はやりがいがあるのでは」と鈴木市長

▼「危機に陥らないとなかなかやる気が起きない。例えば札幌が今取り組めば最高だろう」。「課題先進国」日本の中でも「課題先進地」の夕張。その行く末はいかに。