新聞を活用した小中高5校の取り組みを報告したNIE実践交流会

 県NIE協議会の実践交流会で、県内の実践指定校5校が、新聞を活用した児童生徒の学びについて報告した。国語や社会など複数教科での連携や、新聞作り・ミニプレゼンテーションなどさまざまな表現活動を通して親しんでいる取り組みを紹介。社会に開かれた教材としての有用性を考えた。

 岩手大付属小(盛岡市)は高学年の宿泊体験活動などの振り返りとして個人新聞を製作した。佐々木信幸教諭は、児童の多くが進学する岩手大付属中生から書き方などを教わるなどして小中連携を深める手段としても効果を発揮したことを報告した。

 その岩手大付属中は昨年度、「自然災害と防災」をテーマに社会、国語、美術の教科横断型授業を実践。中村正成教諭は「新聞を通して一般社会とつながっていることが実感できたようだ」と述べた。

 仙北中(盛岡市)の長根いずみ教諭は、今月12日に新聞記者らを招いた出前講座で、新聞への興味を広げた1年生の声を紹介した。全校でスクラップ活動に取り組むほか、オリンピックを題材に読み比べを行った様子などを伝えた。

 沼宮内高(岩手町)の山下佳子教諭は、生徒が新聞記事を選び、意見をスピーチ原稿としてまとめて発表するミニプレゼンテーションのほか、まわしよみ新聞、コラムノートなど多彩な取り組みを報告した。「生徒が自分の考えを深めていける活動をしたい」と意欲を語った。

 盛岡商高(盛岡市)は、小論文指導を通じて執筆させた生徒のコラムを新聞の読者欄に投稿。実践者の一人、菊池久恵教諭は「掲載されることで校内だけでなく地域からも反響があり、生徒自身が発信する喜びや達成感を得た」と伝えた。

 岩手大教育学部の藤井知弘教授は「NIEの目的は情報活用能力にあり、結果として子どもたちの認識力や思考力、表現力を培うところにつながる。社会に開かれた教育課程の実現を考えたとき、新聞は有効な一つの視野を与えてくれる」と助言した。

 実践交流会は、矢巾町の岩手日報制作センターで23日に開かれ、県内の教諭ら約20人が出席した。参加者からは、校内での新聞配置場所など日常的に触れる工夫についても意見が交わされた。