事件、事故から人間ドラマまで喜怒哀楽を伝える岩手日報社会面。県高校総体総合開会式を巡る高校生の思いなどを報じる5月24日付紙面を基に、報道部の八重樫卓也・第二部長に解説してもらいます。

 (読者センター・礒崎真澄)

 -社会面の構成は。

 「火-土曜日は4ページ、日、月曜日は3ページの構成です。最終面をめくったページから第1、第2と数えます。第1社会面は、大きな事件や事故、災害などのニュースがメインです。でも、それだけではありません。県人の活躍、地域課題など社会性の高い記事、心温まる話題を掲載します」

 「新聞社では紙面構成を人の体に例えます。一番大きなニュースで読んでもらいたい記事は紙面右上に置かれ『アタマ(頭、トップ)』と呼びます。2番目に大きなニュースは左上で『カタ(肩)』、3番目は紙面中央で『ヘソ』と呼びます。肩は『ワキ(脇)』とも言います」

 -岩手日報の社会面の特色はどんなところですか。

 「トップは『地ダネ』と呼ばれる岩手日報の記者が取材した県内ニュースです。よほどの全国、世界的な出来事がない限り、頭は地ダネ。24日は県高総体総合開会式を取り上げました」

 -この記事は、何で大きい扱いだったのですか。

 「総合開会式は全国でも本県と青森県だけで続く特徴のある活動ですが、県高体連は財源不足を理由に廃止を検討しています。賛否両論ある中、この日、蛮カラの伝統を受け継ぐ6校の応援団が反対を訴えました。賛成意見も織り交ぜ、県民に考えてもらいたいと頭に据えました」

 -肩は、県内の事件ですね。

 「容疑者が新たな供述を始めたことを記者がつかみ事件の進展が見られたので大きくしました。ヘソは英国で起きたテロを臨場感を持って報じました。ニュースファイルは県内の事件事故です。紙風船は、まちを歩き見つけたネタ(話題)を短くまとめ落ちを付ける記者の登竜門。一息付けるコーナーです」

 -紙面づくりで心掛けていることは。

 「昨年の国体では県勢の活躍を大きく報じました。一方で東日本大震災の月命日にあたる11日は、震災関連記事が中心です。第2社会面には『忘れない あなたへの手紙』が掲載されます。県民とともに喜び、怒り、悲しみ、楽しむ、『喜怒哀楽』の紙面を作っています」

事件や話題、多彩

 県内を中心に、事件事故のほか社会問題を提起する岩手日報の第1社会面。八重樫部長は「人の生死や人権に関わるニュースを扱います」と説明します。痛ましい事件事故記事には「二度と悲惨な出来事が起きないように、原因や真相に迫る」との記者の思いがつまっています。

 社会面は1面に連動し全国ニュースも取り上げます。東日本大震災被害が「まだ東北の方で良かった」という今村雅弘・前復興相の発言では県民の声を集めました。コメントは怒り一色。現場記者が意見を述べるコラム「直言」も掲載。政府の震災復興に対する姿勢を批判しました。

 一方、第2社会面の漫画は、紙風船などとともに、ほっとできるコーナー。第3、第4社会面も併せ、慶弔欄や裁判、県内・全国の話題を多彩に掲載しています。

 「社会面は1面と連動し、一番のニュースを載せる日報の顔」と八重樫部長。学校や会社で話題になり、議論を深めるきっかけになる紙面を展開しています。