総額97兆円を超える2017年度政府予算のうち約30億円が、公立小中高校の学校図書館に新聞を配置するため地方交付税として各自治体に配分される。17年度から始まる第5次「学校図書館図書整備等5か年計画」に基づき、前年度比で倍増された。

 学校図書館への新聞配備には従来、公立小中学校1校に1紙分の予算が付けられていたが、中学校は2紙分に増やすほか、高校4紙分が初めて措置された。選挙権年齢が18歳以上に引き下げられ、主権者教育の充実が求められていることに対応するとともに、複数紙を読み比べることで、社会の課題を考える子供たちの力を育成することが狙い。

 地方交付税の使途は各自治体に委ねられており、予算措置がされても本来の目的に沿って活用されない実態がある。学校図書館整備推進会議などが昨年5月、全国の市区町村教育委員会を対象に行った調査によると、この予算で新聞を配備している自治体は2割に満たない。実際の新聞配備率も、小中学校は4割程度にとどまっている。

 昨年12月に公表された経済協力開発機構(OECD)の国際学習到達度調査(PISA)で、日本の読解力の順位が下がった。インターネットを利用する時間が増え、本や新聞など長い文章を読む機会が減っているのが原因との指摘もあり普段から書籍や新聞などに親しむことが求められている。