総合学習の時間を使って、地元・八幡平市の最近の様子が書かれた新聞記事を読み込む平舘高の生徒たち

 八幡平市の平舘高は、JR花輪線平館駅の南東方向、旧国道282号近くに校舎がある。3町村合併で市制を施行、広い同市唯一の高校で、「ヒラコウ」の愛称で地元に溶け込む。

 日本新聞協会が認定するNIE実践指定は連続2年目。派手さはないが、各紙が学校に届く環境を生かし、一般常識や社会の動きへ興味や関心を高めるための着実な新聞教育に取り組んでいる。

 初年度からの実践は、各担任教諭が印象的な記事をSHR(ショートホームルーム)やLHR(ロングホームルーム)で生徒に触れさせる取り組みと、日々の授業の題材にしたり小テストでの活用。本年度も流れを継続しており▽コラムを題材にした書写、字句調べ、要約(1年)▽記事スクラップや感想づくり(2年)▽タイムリーな記事を選んでのワークシート(3年)―などを授業に組み込む。

 指定校になったのを機に生徒を調べたところ、新聞と日々接する習慣は意外に少なく、新聞購読していない家庭も多かった。難しくなりかねない形式立てた実践よりも「身近な出来事やニュースに無理なく触れる」を心掛けたという。

 1月下旬、進学コース・3年C組の総合学習。担任の小原博教諭はこの日の岩手日報の紙面から「春節 岩手体験どうぞ」と「豆腐特産化を探る」と見出しがついた八幡平市関連の二つの記事のコピーをクラスに配った。

 じっくりと読み、顔を上げた生徒に、小原教諭は「君たちは間もなく卒業。地元を離れていく人も多いが、記事で知った古里の良さは長く忘れないでほしい」と語り掛けた。

 狙いはしっかり届いた様子。高橋雅矢さん、八角(やすみ)奈津美さんは「新聞を読むようになり、地元の魅力や頑張る人を発見することも多い」と語り、将来働き、生活する場には郷里を強く意識していると述べた。

 【県立平舘(たいらだて)高】 岩渕健一校長、生徒262人、11学級。1948年、沼宮内高の分校として開校、翌年分離・独立。校訓は「開拓者精神」で、粘り強く努力を重ね、可能性を切り開く強い心を意味する。アルペン系のスキー部、相撲部は強豪。八幡平市平舘25の6。電話0195・74・2610。