世界遺産・橋野鉄鉱山の森を往時の姿に復元する「稼働時代の森づくり育樹祭」は18日、釜石市橋野町の現地で行われた。橋野高炉で製鉄を行った江戸時代の山を再現する120年がかりのプロジェクトの一環で、市民参加型の森づくりが動きだした。

 東北森林管理局三陸中部森林管理署と市が共催し、同市や大船渡市、住田町などから約60人が参加。釜石市産業振興部の似内敏行部長が「日本の近代化の歴史のバックグラウンドとなった森を再生したい。新たな橋野の魅力を発信するためにも力を合わせよう」と呼び掛けた。一番高炉の東側に広がる国有林内のスギ林約1・2ヘクタールで約1時間、枝打ちや除伐に励んだ。

 一帯は樹齢12年、胸高直径20センチほどに育った人工林。参加者はのこぎりで太さ2センチほどの枝を切り、生育の邪魔になる木を選んでチェーンソーで切り倒した。

 橋野の山は高炉の燃料になる木炭を供給し、製鉄を下支えした。往時の景観を再現し、豊かな森と近代製鉄の成功は一体不可分だったことを伝える。