県人選手を応援する岩手日報のスポーツ面。10月は県勢が快進撃を続けた第72回国民体育大会「2017愛顔(えがお)つなぐえひめ国体」で盛り上がりました。岩手国体翌年とあり、取材陣も力が入ったようです。運動部の細田清部長に、10月4日付紙面を中心にスポーツ面を解説してもらいます。

(読者センター・礒崎真澄)

 -国体期間中は連日、ダイナミックな紙面が続きました。

 「天皇杯14位は、1988年からの2巡目国体では昨年の地元・岩手大会に次ぐ成績でした。『岩手のために1点でも多く』と頑張る県勢を応援しようと取材班も一生懸命でした」

 -取材態勢や他県で行われる大会取材の工夫や苦労は。

 「昨年の岩手国体は、本社、支社局の記者約60人が総動員態勢で全競技を取材しました。今回の取材班は通常態勢に戻り、キャップ、中堅、若手2人の計4人。競技日程や県勢のエントリー、勝ち上がり状況を踏まえ、本社のデスクと取材計画や記者の配置を決め、上位を狙える競技を中心に連日フォローしました。ただ、全てが予想通りにはいきません。快進撃の途中経過を入手し、予定を変更することもありました」

 「土地勘がない他県で、2、3カ所掛け持ちする場合もあります。午前9時の試合から、熱戦が続き夕方までずれ込む試合まで、取材班はフル回転で大変でしたが、優勝八つ、表彰台も相次ぎ、記者もやりがいがあったと思います」

 -スポーツ面の見どころは。

 「上位選手らの活躍やドラマを伝える囲み記事でしょう。優勝のときは写真も大きくなりダイナミックな紙面になります。現地で選手たちに密着した記者が、試合の様子や選手の表情を岩手に伝えます。3位以上は1面にも記事が入り、優勝の場合は社会面にもサイド記事を展開します」

 -囲み記事を書く上で、大変なことは。

 「事前取材をしっかりすることです。深みのある原稿を書くには、目の前の熱戦を描写するだけではなく、チームや選手のことをよく知っていなければなりません。大会の開幕直前に県勢展望の2ページ特集を組んでいます。どんな取材でも同様ですが、特に国体では37正式競技が同時並行で行われます。大量の情報の中から、県勢の試合予定や勝ち負けなどの全体像を正確に把握し、必要な原稿を出稿するためには、とにかく準備が大事。華やかな紙面の陰には、記者やデスクの地道な努力があります」

 冬季取材も熱く

 岩手代表の戦いを追う国体取材は、高校野球やインターハイとともに運動部取材のメイン。細田部長は今国体について「連日のように優勝が生まれ、県勢は健闘した。こちらは限られた人員、時間の中で、選手の頑張りに応える紙面を目指した」と振り返り「今後は地元国体の遺産(レガシー)を岩手のスポーツ振興にしっかりつなげることが大事になる」と指摘します。

 ウインターシーズンは、平昌(ピョンチャン)五輪をはじめスキーやスケートなどが紙面を飾ります。細田部長は「県人が冬季競技で活躍できるのも北国ならでは。中高生や出身選手らの奮闘を丹念に紹介したい」と意欲的です。

 また「今年は盛岡大付高の春夏の甲子園8強など、岩手の高校野球が盛り上がった。もちろん、年末年始恒例の高校サッカー、ラグビー、駅伝の全国大会も例年通り熱く伝えたい」と次の季節を見据えています。