地域の話題を細かく拾う地域欄。岩手日報は県内を「盛岡・県北」「県南」「沿岸」の3ブロックに分けて掲載しています。報道部の佐藤晋専任部長に5ページあった9月24日付朝刊を中心に地域欄を解説してもらいます。

(読者センター・赤石真美)

 -岩手日報の地域欄の特徴を教えてください。

 「祭りやコンサートといったイベントやボランティア、学校行事など身近な情報を取り上げています。地域の活性化や新しい商品の開発に取り組む県民の活動や活躍など明るい話題が中心になります。一方で、地域の抱える課題や行政の取り組みも紹介。みんなで地域を考える紙面作りを心掛けています」

 「毎日、県内全地域の記事が掲載されるのも岩手日報の特色。転勤や進学などで地元を離れても古里の話題が読めるようにしています」

 -毎日、たくさんの記事が載っています。

 「本社の盛岡市政クラブと県内16支社局の記者が中心となって記事を書いています。日々、管内をくまなく歩き、読者の琴線に触れる『まちだね』を探しています。話題、情報を最寄りの支社局にお寄せください」

 「盛岡・県北は日・月曜日、県南は土・日曜日が2ページになります。沿岸は月-金曜日が特集「東日本大震災」面と見開きになっています。記者は自分の管内の記事がより多く、より目立つように掲載されることを目指して『競争』しています」

 「テーマに沿った連載企画にも力を入れており、例えば日曜日は県南に1校ずつの個性的な取り組みを紹介する『学校ぐるり』、盛岡・県北には記者がその地域ならではの文化、芸術、スポーツ、伝統行事などを体験する『体感ふるさと』を掲載しています」

 -どんなところに工夫をしていますか。

 「1面や社会面とは異なり、軟らかな話題や分かりやすい文章で、地域に根差した記事を心掛けています。地域のバランスにも気を使っています。昨年4月からは市町村名を示すクレジットを記事の頭に付けるようにして読みやすくしました。より多くの人の名前を紹介することにもこだわっています」

 「写真の良しあしは大切です。一つの写真でも表情や動きのあるなしでは全然違う。子どもたちの笑顔やポイントを押さえた写真はレイアウトする整理部も大きく扱いたくなります。皆さんが、自分や家族、知り合いが載ってうれしい、読みたいと思うような地域欄が理想です」

 若手記者の鍛錬の場に

 地域欄は、記者が地域との関わりを深める場でもあります。さまざまなイベントを細かく取材することで、管内の人々とのつながりは深くなり、そこから友情が芽生えることも多く、地域を学んでいきます。

 若手記者の教育の場にもなっています。例年開かれる祭りでも「昨年と違うところは」という視点を持ち、会議の記事でも「ニュースは何か」とニュース感覚を磨きます。

 紙面を作る整理部記者にとっても地域欄は若手記者の登竜門。軟らかい見出しや読みやすいレイアウトなど基本を学びます。整理部経験もある佐藤専任部長は「一つ一つの取材も、一つ一つの紙面も、全てが勉強になる」と説明します。

 その果実としてできあがる地域欄は地域色満点の紙面。家族や学校、職場のコミュニケーションに最適のツールです。