津波てんでんこ
 津波に首まで漬かり命からがら助かった人がいます。今後の生活に不安いっぱいだけど、避難所の仲間を励まし続ける人がいます。一人一人の震災体験、生活再建の歩みを共有し、語り継ぎたい。被災地の方々のメッセージを紹介します。

 「てんでんこ」の意味 人にかまわず逃げろ

 本紙掲載の「津波てんでんこ」のタイトルカットは、大船渡市三陸町綾里の津波災害史研究者、故山下文男さんが揮毫(きごう)しました。「てんでんこ」は「てんでんばらばらに」の意味で、「人にかまわず必死で逃げろ」と、山下さんが訴え続けてきた言葉です。揮毫に当たり、今回の津波で自らも被災した山下さんは「津波対策はハード、ソフト両面あるが、特にソフト面が非常に大切なことが証明された。各家庭で津波の時にどうするか、考え続けてほしい。それが集まることで真の対策となる」と思いを込めています。
▼12月10日
将来は地元で保育士
釜石市甲子町 釜石高1年 阿部 栞さん
 学校で「地域の科学」をテーマにした女性研究者の講義を聞いた。サケが一度海に出た後、生まれた川に戻ってくる仕組みが興味深かった。魚をはじめ海産物は釜石の自慢なので、アピールして多くの人を呼び込みたい。それが復興や地域の発展につながればいい。子どもが好きなので進学して資格を取得し、将来は釜石で保育士として働きたい。
▼12月9日
新防災マップ作成中
陸前高田市高田町 上和野町内会長 熊谷 省三さん(69)
 震災時は住民が和野会館の避難所を運営し、他の町内会からも避難者を受け入れた。上和野町内会は自主防災活動が盛んで、2010年に自主防災計画を策定し防災マップも作った。震災後、高田保育所ができたり道路も変わったことから、足りなかったところを補った新たな防災マップを作っている。自分の命は自分で守ることを第一に、自分たちの地域を自分たちで守りたい。
▼12月8日
父に憧れ畳屋目指す
宮古市南町 宮古小2年 細井 星哉君
 学校の震災学習を通して、緊急時にどのように行動すればいいか家族で確認している。災害の時に一番大切なのは自分で命を守ること。地震の時は横山八幡宮に、津波の時は小学校にすぐに避難するようにしたい。台風10号豪雨の後は、畳店を経営するお父さんが畳の張り替え作業で大変そうだった。将来は憧れのお父さんのように畳屋さんになりたい。

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