津波てんでんこ
 津波に首まで漬かり命からがら助かった人がいます。今後の生活に不安いっぱいだけど、避難所の仲間を励まし続ける人がいます。一人一人の震災体験、生活再建の歩みを共有し、語り継ぎたい。被災地の方々のメッセージを紹介します。

 「てんでんこ」の意味 人にかまわず逃げろ

 本紙掲載の「津波てんでんこ」のタイトルカットは、大船渡市三陸町綾里の津波災害史研究者、故山下文男さんが揮毫(きごう)しました。「てんでんこ」は「てんでんばらばらに」の意味で、「人にかまわず必死で逃げろ」と、山下さんが訴え続けてきた言葉です。揮毫に当たり、今回の津波で自らも被災した山下さんは「津波対策はハード、ソフト両面あるが、特にソフト面が非常に大切なことが証明された。各家庭で津波の時にどうするか、考え続けてほしい。それが集まることで真の対策となる」と思いを込めています。
▼1月23日
地域の防災考え活動
久慈市宇部町 久慈消防署普代分署員 大道 涼さん(23)
 震災後に消防職員になり、昨年8月の台風10号豪雨が助ける側として経験した初めての大災害だった。主に土砂崩れなどの情報の整理や、孤立住民の救出任務に当たった。不安から解放された住民の表情が忘れられない。命を守るために日頃の鍛錬を欠かさず、住民に防災意識向上の声掛けを行うなど、地元のために自分ができる行動をしたい。
▼1月22日
女性の底力見せたい
釜石市唐丹町 唐丹町漁協女性部 池田 盛子さん(68)
 市や岩手大の協力をいただき、女性たちで地元の水産物を使った商品開発に取り組んでいる。試作を重ね、どうすれば売れるのか、いろいろ考えるのが楽しい。震災津波で流された自宅は再建できたが、まだ復興途中。漁業者の後継者不足や高齢化など、自分たちだけでは解決が難しい問題も抱えている。周りの力も借りながら、浜の女性たちの底力を見せていきたい。
▼1月21日
団地の交流増やそう
陸前高田市高田町 NPO職員 佐藤 喜広さん(54)
 宅配便の運転手をしていたが東日本大震災後に契約解除となり、その年からNPO法人遠野山・里・暮らしネットワークで物資の配達、仮設住宅の声掛けなどをしている。陸前高田市の災害公営住宅中田団地では2カ月に1度、食を通した交流会や人形劇などを開いている。団地ではコミュニティーづくりが必要だ。家にこもらずどんどん参加してほしい。

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