津波てんでんこ
 津波に首まで漬かり命からがら助かった人がいます。今後の生活に不安いっぱいだけど、避難所の仲間を励まし続ける人がいます。一人一人の震災体験、生活再建の歩みを共有し、語り継ぎたい。被災地の方々のメッセージを紹介します。

 「てんでんこ」の意味 人にかまわず逃げろ

 本紙掲載の「津波てんでんこ」のタイトルカットは、大船渡市三陸町綾里の津波災害史研究者、故山下文男さんが揮毫(きごう)しました。「てんでんこ」は「てんでんばらばらに」の意味で、「人にかまわず必死で逃げろ」と、山下さんが訴え続けてきた言葉です。揮毫に当たり、今回の津波で自らも被災した山下さんは「津波対策はハード、ソフト両面あるが、特にソフト面が非常に大切なことが証明された。各家庭で津波の時にどうするか、考え続けてほしい。それが集まることで真の対策となる」と思いを込めています。
▼9月25日
津波 全力で高い所へ
洋野町種市 種市小4年 佐々木 陽聖君
 テレビで見た東日本大震災の津波の威力は想像以上だった。今年の夏に宮古市や大船渡市に行き、津波が押し寄せた地域を見た。まだ住宅が建っていない場所があり、とても大きな被害だったことが分かった。洋野町では建物が復旧し復興が進んでいると感じた。学校では避難訓練をしている。その経験を生かし、津波が発生した場合は高い場所に全力で走って逃げたい。
▼9月24日
職場体験で復興実感
宮古市日の出町 宮古二中2年 佐々木 航洋さん
 宮古海上保安署に職場体験学習で訪れた。海上での火災消火や海の警察の仕事などがあり体験もできたので勉強になった。空気呼吸器の装着や船の操縦、消火訓練など普段、経験できないことができて良かった。巡視艇はつかぜに乗船し東日本大震災から2年後、5年後の写真と現在の様子を見比べることができた。防潮堤や水門ができつつあり、少しずつ復興が進んでいると実感した。
▼9月23日
移住ツアー 魅力体感
東京都江戸川区 会社員 藤代 尚子さん(44)
 原発事故の影響が大きいままの福島県浪江町出身。移住を考えており、久慈広域4市町村を巡る移住促進ツアーに参加し、普代村で伝統の鵜鳥神楽を見学した。神楽保存会メンバーと交流し、指導する側と教わる側の熱い思いに感激した。インターネットの動画で踊りも1人で体得できるご時世。文化を通じた濃密な人間関係に心打たれた。魅力が盛りだくさんな地域だ。

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