津波てんでんこ
 津波に首まで漬かり命からがら助かった人がいます。今後の生活に不安いっぱいだけど、避難所の仲間を励まし続ける人がいます。一人一人の震災体験、生活再建の歩みを共有し、語り継ぎたい。被災地の方々のメッセージを紹介します。

 「てんでんこ」の意味 人にかまわず逃げろ

 本紙掲載の「津波てんでんこ」のタイトルカットは、大船渡市三陸町綾里の津波災害史研究者、故山下文男さんが揮毫(きごう)しました。「てんでんこ」は「てんでんばらばらに」の意味で、「人にかまわず必死で逃げろ」と、山下さんが訴え続けてきた言葉です。揮毫に当たり、今回の津波で自らも被災した山下さんは「津波対策はハード、ソフト両面あるが、特にソフト面が非常に大切なことが証明された。各家庭で津波の時にどうするか、考え続けてほしい。それが集まることで真の対策となる」と思いを込めています。
▼6月1日
一日も早く恩返しを
釜石市上中島町 会社員 菅原 優さん(18)
 東日本大震災で釜石市松原町の自宅が全壊し、現在は災害公営住宅で家族4人で暮らしている。今春高校を卒業し、大槌町の「三陸花ホテルはまぎく」に入社した。職場では先輩に優しく指導してもらっているので、一日でも早く仕事を覚えて恩返しがしたい。熊本地震の被災地ではたくさんの人がつらい思いをしていると思うが、時間がたてば必ず復興できると信じている。
▼5月31日
希望が持てるまちに
大槌町大ケ口 主婦 黒川 由美子さん(47)
 米国留学生を2週間半、ホームステイとして受け入れており、宮古市の浄土ケ浜を案内した。被災地の現状を教えようと、縁のある大槌町の仮設住宅の集会所にも連れて行った。留学生は日本語はあいさつ程度しか分からないが、住民と触れ合い悩みを聞く中で日本人と同じように心を痛めていた。誰もが希望を持ち、助け合いながら生きていけるまちを目指したい。
▼5月30日
一歩でも高い場所に
洋野町上舘 向田小6年 川原 彩愛(あやめ)さん
 震災学習で田野畑村の被災地を見に行ったことがある。今も壊れている建物はあると思うけど震災直後と比べ、とても復興が進んだと感じている。津波を見たことはないが、震災のような大きな津波を想像するととても怖い。もし、避難する時は周囲にも逃げるように呼び掛けたい。一歩でも高い場所に行けるように素早く行動する。

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