WWW http://www.iwate-np.co.jp

 

「柳は萌ゆる」 7月20日から新連載小説


チェック

 文化面に連載している小説「家康」は19日終了し、金ケ崎町在住の作家平谷美樹さんの「柳は萌(も)ゆる」が20日に始まります。

 1869(明治2)年旧暦6月。盛岡藩の加判役(かはんやく)(家老)を務めた楢山佐渡(ならやまさど)は、秋田藩進攻の責任を問われ、刑の執行を待っていた。長い幽閉のため顔は青白く、頬には深い陰があった。「佐渡さま!」と呼ぶ少年の若葉のような声に昔のことを思い出した−。

 明治維新での盛岡藩の運命を決めた悲運の家老楢山佐渡。藩主の信頼も厚く、実直で義理堅い佐渡が反薩長の道をなぜ選んだのか。民衆に思いを寄せ、信念を貫いた生涯から人間・楢山佐渡の新たな姿を描きます。

 挿絵は、盛岡市出身で仙台市在住の画家・イラストレーター古山拓さん、題字は、盛岡市在住の書家伊藤康子さんです。

 【作者の言葉】 明治維新というものは果たして日本のためによかったのかという疑問がある。江戸なるものをすべて破壊していく乱暴なことに民衆が乗ってしまった。その歴史を考えると今の私たちはどうなのか。楢山佐渡の人生を考えることは、今の私たちが現代を顧みることになると思う。

 ひらや・よしき 60年久慈市生まれ。大阪芸大芸術学部卒。00年「エンデュミオンエンデュミオン」で作家デビューし、同年「エリ・エリ」で第1回小松左京賞。14年「風の王国」シリーズで歴史時代作家クラブ賞・シリーズ賞。著書に「蘭学探偵 岩永淳庵」「ゴミソの鐵次 調伏覚書」「採薬使 佐平次」の各シリーズ、「でんでら国」など。

 【画家の言葉】 平谷さんの小説は映像的だ。読者の皆さんには、読んでもらってどの部分を絵の題材に選んだのかも楽しんでもらえればうれしい。岩手出身の自分にとって楢山佐渡を描くことは、一つの大きな仕事になるような気がしている。

 ふるやま・たく 62年生まれ。東北学院大文学部卒。広告、出版、個展を中心に絵に関するさまざまな仕事に携わる。挿絵を担当した書籍に「ツキを呼ぶ魔法の言葉−魔法使いのプレゼント」「しゅるしゅるぱん」などがある。

岩手日報社

(2016.7.15)

[PR]
   
トップへ