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特集 国会議員アンケート

国民「知る権利」守る

 報道機関は規制適用除外

2017年6月21日

 個人情報の保護強化と活用を目的に先月、全面施行された改正個人情報保護法。本人同意の確認を一部厳格化する一方、個人を特定できないよう加工すればビッグデータとして活用が可能になる。ただ、個人情報保護法施行以降、行政機関が必要な情報を明かさない「過剰反応」が拡大しており、改正で匿名社会のさらなる深刻化も懸念される。

 改正法では個人情報の定義を明確化。遺伝子や指紋など個人の身体的特徴に関するデータや旅券番号などを「個人識別符号」とし、これが含まれるものを個人情報とした。また、不当な差別や偏見が生じないよう本人の人種や信条、病歴などを「要配慮個人情報」と位置付け、同意なしの提供を禁止、同意なしの取得も原則禁止とした。

 個人情報保護法を巡っては施行以降、公的機関の過剰反応が拡大傾向にある。当初から報道機関への情報提供は禁止規定の適用対象外としているが、その周知は十分とは言えず、県内でも自治体などが懲戒免職処分を受ける不祥事を起こした職員の氏名を非公開とするケースが増えている。

 近年は災害発生時に行方不明者の氏名非公表も相次ぐ。個人情報保護法制では生命や身体などの保護に必要な場合、同意がなくても提供できる例外規定があるが、2014年の御嶽山噴火や15年の関東・東北豪雨などでは氏名が非公表になった。背景には法制への理解不足もあり、今回の改正で拍車がかかる恐れもある。

 日本新聞協会は全面施行に際し▽「適用除外」の周知▽取材源の秘匿の徹底▽個人情報の適正管理−などの声明を発表。保護すべき情報は守り、社会に伝えるべき必要な情報は共有する。匿名社会化を防ぎ、国民の「知る権利」に応えていくため、社会の理解、信頼を得られる取材・報道も必要になる。

【写真=改正個人情報保護法の全面施行にあたって行われた合同説明会。NPO法人や行政関係者ら約60人が参加し、関心の高さがうかがえた=5日、大船渡市盛町・リアスホール】



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