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特集 国会議員アンケート

災害時は氏名公表を

 被災地からの提言

2017年6月21日

 岩手日報社は、東日本大震災や台風10号豪雨を踏まえ災害時の氏名公表に向けて5項目を提言した。首都直下地震や南海トラフ巨大地震が懸念される中、一人一人が安否情報の重要性を考える契機にしてほしい。

 東日本大震災では、避難者名簿が報道機関などを通して公表された。交通や通信が絶たれる中、「私は生きている」というメッセージが全国に伝わった。

 災害発生時、生存者情報の原則公表は欠かせない。避難者は避難所で名簿に氏名を記入する。震災で安否確認や支援に遅れが生じた在宅避難者も、近くの避難所で氏名を記入することを意識したい。

 自治体は、避難者名簿に氏名公表の可否を記入してもらい、「公表可」の避難者名を速やかに公表してほしい。これは、ドメスティックバイオレンス(DV)やストーカー被害者などの配慮にもつながる。

 近年の大規模災害で、行方不明者の氏名が非公表となるケースが相次ぐ中、捜索に役立てるため不明者の氏名は原則公表するべきだ。首長は把握した段階で最低限氏名を公表し、メディアスクラム(集団的過熱取材)などを回避する必要がある場合は、公表の範囲(住所・氏名・年齢・性別)を状況に応じて判断することが望ましい。

 震災で大槌町の両親が行方不明となった吉里吉里(きりきり)学園中学部校長の柳田正人さん(59)は「不明者名が公表されれば、広い範囲から情報が寄せられることが期待され、家族にとっても支えになる」と理解を示す。

 報道機関は伝える役割を果たすため、災害のたびに繰り返してきたメディアスクラム防止の徹底が求められる。取材のルールを決めて順守し、被災者の心情に配慮して信頼を保たなければ、行政当局の匿名発表の理由にされるだろう。

 家庭や地域では安否確認のルール作りに取り組みたい。平時から確認の手段を話し合うことは災害が多発、広域化する中で不可欠。避難行動や安否確認に結び付けるため、関係機関は高齢者や障害者ら全ての要支援者を把握し、平時から名簿情報を共有したい。



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