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特集 国会議員アンケート

人命優先、公表行うべき

 松本防災担当相インタビュー

2017年6月21日

 近年の自然災害で行方不明者の氏名公表の判断が分かれ、その在り方の議論が高まる中、松本純防災担当相は東京都内で岩手日報社のインタビューに答え、「人命を救うという観点から必要であれば、しっかりと氏名公表は行うべきだ」との認識を示した。一方、多くの自治体が国による指針を求めている点については「現時点で一律の基準は考えていない。災害の状況に応じて適切に判断することが必要。国として必要な助言を行う」と述べ、被災自治体と連携して対応していく考えを強調した。(聞き手は報道部・川端章子)

 −災害時の行方不明者の氏名公表について、どう考えるか。

 「最も優先すべきは人命の救助、救出活動。捜索活動の効率化や人命を救うという観点から必要があるのであれば、しっかりと氏名の公表を行うべきだ」

 「一方で災害の状況や事情はその都度異なり、家族の心情への配慮が必要になる。空き巣の恐れやドメスティックバイオレンス(DV)被害者の所在を明らかにしていいのかなど課題もある。正確な情報の把握が困難な事態も想定され、事情を踏まえて関係自治体が個々の災害の状況に応じて、検討の上、適切に判断することが必要になる」

 −岩手日報社による東京都、神戸市、高知県での住民調査で多数が自身の安否、行方不明者の氏名公表を望んだ。受け止めは。

 「家族や友人等の安否を気遣う住民の気持ちは十分に理解でき、災害時の実名公表は大変意義がある。氏名を広く公表される事を望まない人も一定程度いることも事実。被災者の心情に寄り添いながら判断していくことになる」

 −47都道府県調査で、37道府県(78・7%)が氏名公表について国の指針を求めた。議論の可能性は。

 「各自治体が個人情報保護条例の規定なども踏まえて判断を行うべきと考えており、現時点で氏名公表について一律の基準を設けることは考えていない」

 「大規模災害時、政府は被災自治体に職員を派遣している。緊密な連携が重要であり、過去の災害事例も踏まえて国として必要な助言を行い、一体となって災害対応にあたっていく。われわれができる範囲として、職員派遣を積極的に行う」

 −全国会議員を対象としたアンケートでは、約9割が国によるルール作りが必要との認識を持っていた。

 「災害対策基本法の改正で安否情報の照会に応じて、回答できるようにした。(公表は)一律に全国どこでもこの形ということでなく、国と被災自治体が一緒に状況判断し、地元の職員と相談しながら決めていくことができるのではないか」

 「決して公表することをしないという意味ではない。過去の経験は重要で、災害対応に携わった人々の力をいかに生かしていくかに注力していく必要がある」

 −近年は、自治体による個人情報への過剰反応もみられる。

 「災害時にどう判断し、対応するかは情報を持っていなければ動けない。想定していないことがあってはならない。全て想定して各市町村にも計画作りを進めてもらい、公表すべきか、しないかの判断もその現場でできると思う」

 −本県では、避難者名簿の氏名公表について本人が可否を選択できるようにしている自治体がある。

 「本人が署名したと同じ意味でそれは出してもいいのではないか。避難所、地域の地形などさまざま違うので、それをどう調べきれるかも含めてできること、やれることを大いにやっていきたい」

【写真=災害時の行方不明者の氏名公表について「必要があればしっかり公表は行うべきだ」との認識を示す松本純防災担当相=東京都千代田区・中央合同庁舎2号館】



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