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第5部 氏名公表の壁・特集

個人情報に神経質

 被災地、かく考える − 中井力さん(陸前高田で避難所運営)

2017年5月13日

 「9割以上が避難者の『公表』を望むのは当然。(震災当時も)少しでも早く生きていることを知らせ、家族や親類に安心してほしいと思った」

 東日本大震災時、陸前高田市高田町の陸前高田・一中の避難所運営に携わった中井力(つとむ)さん(68)=同市高田町=は、当時の経験も踏まえ、住民アンケート結果をこう受け止めた。

 千人を超える被災者が身を寄せ、同市最大の避難所となった一中。発災当日の夕方から避難者名簿の作成を始め、氏名を書いた模造紙を掲示した。名簿作成を拒んだり、張りだしなど積極的な「公表」に苦情を言う人はいなかったという。

 県外に暮らしていた中井さんの息子や親類も、避難者名簿などで無事を確認した。マニュアルがない中での対応だったが、「今考えても正解だった」。被害が大規模になった場合、不明者の情報把握に時間を要すことも想定され、中井さんは「大規模になればなるほど、生きている人の情報を出す重要性が増すのではないか」と考える。

 現在、災害公営住宅の自治会長と行政区長を務める中井さん。個人情報の保護に「公表する側も、公表される側も神経質になっている」状況も感じる。

 「災害時は、(公表を)ためらう方が問題があるのではないか。どこまでの情報を出すのかなどのルールを国が定めると同時に、災害時に氏名を公表するという認識を全国で共有することが大切ではないか」と訴える。

【写真=「公表の認識を全国で共有することが大切」と震災の経験を基に強調する中井力さん=陸前高田市高田町】



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