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東京・神戸・高知 本紙1000人調査

【神戸】経験から関心度高く
2017年5月6日

 1995年1月の阪神大震災から22年が経過した神戸市。災害時の避難者名簿については計90・7%が公表を望んだ。被災当時、避難所を回って家族や知人の安否確認に苦労した人もおり、安否情報への関心の高さが浮き彫りとなった。一方、家族の心情に配慮して、行方不明者氏名の積極的な公表を望む声は東京都、高知県よりもやや少なかった。

 避難者名簿の公表は「公表してほしい」74・7%、「どちらかといえば公表してほしい」が16・0%。神戸市北区の伏見元嘉さん(75)は「阪神大震災では知人の安否を知るため、捜し回って大変だった。名前の公表なら懸念されることは特にない」と強調する。

 行方不明者の氏名は「公表」47・3%、「どちらかといえば公表」25・0%で計72・3%が公表を望んだ。一方で「どちらかといえば公表してほしくない」11・3%、「公表してほしくない」は6・7%で計18・0%が非公表を望み、東京、高知を上回った。

 公表を望む理由は「誰が不明か分かれば捜索に役立てられる」「死者と不明者を区別するのはおかしい」などがあった。非公表は「身内が分かっていればいい」「生きていると信じたい」など、阪神大震災の経験もあって家族の意向を重視する回答が目立った。

 氏名が公表されない「匿名化」の懸念では「安否情報が分からない」が56・7%で最も多く、「捜索が困難」18・3%、「特になし」12・3%、「生きた証しが残らない」5・3%と続いた。

 災害時の氏名公表の懸念として「メディアスクラム(集団的過熱取材)などマスコミの取材にさらされる」を挙げた人が32・0%で最多。震災当時、避難所などに取材が集中した影響などもうかがわれた。

 復興まちづくりに携わる同市長田区の野田北ふるさとネット事務局長の河合節二さん(56)は「取材が集中した上、事前にシナリオができていて、遺族の悲しみを強調する手法が見られた。結果的にメディアの出入りが禁止された避難所もあった」と当時を振り返る。

【写真=土地区画整理事業が行われた神戸市長田区。復興まちづくりに携わる河合節二さん(左)と神生善美さんは「有事の際は匿名化を避けなければならない」と強調する】

 【調査方法】東京都、神戸市、高知県の3地区で高校生以上の計千人(男性498人、女性502人)を対象に実施。3月19日〜4月13日に岩手日報社の記者が直接面談方式で行った。内訳は東京500人(男性254人、女性246人)、神戸300人(男性151人、女性149人)、高知200人(男性93人、女性107人)。3地区ともに60代以下が約8割、70代以上が約2割で、回答した最年少は16歳、最年長は94歳。質問は▽避難所に避難した場合、「避難者名簿」のような形で氏名を公表してほしいか▽行方不明者の氏名を公表してほしいか▽氏名が公表されない「匿名化」の懸念▽氏名が公表された場合の懸念―の4項目とそれぞれの理由を聞いた。



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