新聞購読のご案内広告料金携帯サイト    
トップ スポーツ 経 済 暮らし・文化 世界遺産 選 挙 啄木・賢治 防 災 企画・特集 お買い物
訃報     風土計[コラム]     論説     社告     電子号外   
 Web サイト内

第3部 見過ごされる名前・特集

災害時は平時と違う

 大船渡の井野さん

2017年3月7日

 大船渡市立根(たっこん)町の会社員井野政雄さん(63)は、東日本大震災から6年を迎える今も、ずっと思い続けている。「なんで、行方不明者の名前は公表されないのか」―。

 震災時は陸前高田市高田町に暮らしていた。あの日もいつもと変わらない朝。「行ってくるよ」。この言葉が、行方不明の妻公子さん=当時(53)=との最後の会話になるとは思っていなかった。母マキ子さん=同(77)、次女翔子さん=同(18)=も犠牲になった。

 手の小指の形に特徴があった公子さん。遺体安置所を回り、部分遺体も確認した。行方不明者家族の仲間4人と海端を捜索したこともある。警察に何度も足を運んだが、時間の経過とともに新たな情報は少なくなっていった。

 「(遺体が)県外で見つかることもある。いくら時間がたとうと名前を出してほしい」。こう望む井野さんは、「ささいな情報でもいい。何かにすがりたい。平時は個人情報保護が重視されているが、災害時は違うと思う」と柔軟な対応を求める。

【写真=「震災からどんなに時間がたっても名前を公表してほしい」と望む井野政雄さん=大船渡市大船渡町】



[PR]

 岩手のニュース


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます。
岩手日報社 Copyright(c)2017, IWATE NIPPO CO.,LTD. All rights reserved