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第3部 見過ごされる名前・特集

氏名公表の在り方

 情報提供求める声、「家族の判断」も44%

2017年3月7日

 プライバシー意識の高まり、過剰なまでの個人情報保護―。それは、大規模災害時に安否確認を難しくするリスクをはらむ。東日本大震災でも行政が行方不明者の氏名を「非公表」とした中、岩手日報社は追悼企画「忘れない」に協力いただいた遺族320人を対象に災害時の氏名公表に関するアンケートを行い、行方不明者家族の過半数が「名前を公表してほしかった」と考えていることが明らかになった。「生きた証し」を伝えていくためにも大切な人を捜し続ける家族の思いを紹介し、氏名公表の在り方を考えたい。

 災害時、行政は身元を確認した死者の氏名を公表し、行方不明者は▽公表▽非公表▽家族の判断に任せる―と自治体によって対応が分かれている。東日本大震災では、本県で行方不明者1123人、震災関連死461人(県まとめ、2017年1月31日現在)の氏名は公表されていない。

 災害時、行方不明者の氏名公表はどうあるべきか。岩手日報社が行ったアンケートでは、一定の条件付きを含めて「公表すべき」と回答したのが46・1%に上り、次いで「家族の判断に任せるべき」が44・1%だった。「原則非公表」は1・6%にとどまった。

 行方不明者の氏名公表の考え方とその理由を聞いた。「公表」の内訳は、「行方不明者も原則公表するべきだ」が26・8%、「震災級の大規模災害時に限り公表」が19・3%。その理由として「情報を得るため」「安否を心配する家族や親類、遠方の知人などに伝えることができる」などが挙がった。

 「家族の判断に任せるべき」(44・1%)は、「家族によって考え方が違う」や「『どこかで生きているのでは』という思いを持っている家族もいるので、任せるべき」などの意見が多く並んだ。

 大槌町大槌の会社員佐々木彰さん(43)は両親が行方不明のまま。家族の判断に任せるべきとした上で、「震災時は何よりも情報が必要だった。もしかしたら両親のことを見た人がいるかもしれない。氏名を公表しないのは、両親の存在がスルーされてしまったような気がした」と打ち明ける。



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