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第2部 命の名簿・特集

公表に対する考え方

 「条件付きで」66.7%、共有システム活用も

2017年2月7日

 災害発生初期に多くの人が求める安否情報。まもなく発災から6年を迎える東日本大震災では、避難所で作られた避難者名簿が生存を伝える「命の名簿」となり、県内外に広く発信された。岩手日報社は県内33市町村に避難者名簿に関するアンケートを行い、避難者名簿の作成状況や公表に対する考え方などを調査。個人情報保護による対応の難しさや課題が浮き彫りになった。震災時、新聞報道やラジオ放送によって安否を確認した人々の思いも紹介する。

 東日本大震災で「生存の証し」となった避難者名簿。当時、名簿を掲示する避難所があり、県はホームページ(HP)上で公表した。岩手日報社の調べで、県内33市町村のうち、22市町村(66・7%)が「本人の同意を得る」「震災のような大規模災害時」などの条件付きで公表する考えであることが分かった。

 避難者名簿を誰もが安否確認できるように張りだしなどで公表するかを聞いた。「条件付き公表」を選んだほとんどの市町村が、個人情報のため本人の同意が必要と回答。震災のように被害が広範囲で、被災者が多数になった場合に公表するというケースもあった。

 「公表するか、しないか検討中」が8市町(24・2%)。経験がなく、方針が決まっていないなどの「その他」は3町村(9・1%)だった。

 奥州市は条件付きで公表する考え。同市は2013年7月に災害情報を一元管理し、さまざまなメディアに配信できる「防災・防犯情報共有システム」の運用を開始。入力した避難者を検索できる機能もある。

 災害発生時、避難者は氏名や生年月日、性別、連絡先、情報公開の可否などを避難者カードに記入。市職員が同システムにその情報を入力する。家族や知人の安否を確認する際は、市HPの「防災・防犯Web」から安否確認を選択。捜したい人の氏名と連絡先を入力して検索すると、その避難者が公表に同意している場合は、登録日時や所在地などが画面に表示される。

 市危機管理課の村上義久課長補佐は「岩手・宮城内陸地震のときから安否確認の対応は課題だった。本人の同意が必要だが、県内外の人が検索でき、遠方にいても確認できる」と語る。

 【調査方法】県内33市町村の防災担当責任者に1月中旬から下旬にかけて、直接面談方式で回答を得た。調査項目は▽避難者名簿の作成を避難所運営マニュアルなどで規定しているか▽避難所名簿を誰もが安否確認できるよう張りだしなどで公表するか▽避難者名簿作成・公表の課題―など。

【写真=千人を超える住民が避難した宮古小。東日本大震災時、多くの避難所で名簿が作成された=2011年3月11日、宮古市横町】

【写真=奥州市の防災・防犯情報共有システムで安否が確認できるパソコン画面。氏名と電話番号を入力し、検索する】



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