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新日本製鉄はラグビー、バレーボール、硬式野球など社内運動部について、1−2年後をめどに所属する製鉄所のある地元企業などとの共同運営に切り替える方針を27日までに固めた。本県では釜石市の新日鉄釜石製鉄所ラグビー部が対象。「北の鉄人」といわれた名門チームから「新日鉄」の社名が消えることになる。 同部の国峰淳部長、高橋善幸監督は同日午後、同市内で記者会見し今後の運営の方向性について説明する。 同部は昭和34年に結成。全国社会人ラグビー大会で7連覇を達成するなど輝かしい実績を収めている。ここ数年は低迷が続き今年の東日本社会人リーグでは7戦全敗、8年連続で下部リーグとの入れ替え戦に回ることが決まっている。 |
日本ラグビー選手権7連覇を達成した「北の鉄人」は、地域の官民に運営への参加を呼び掛ける新しい形のクラブチームとなり、再起をかける。新日鉄釜石ラグビー部は27日、釜石市役所で記者会見し、新日鉄の単独運営から同社を主体に県や市、地元企業、市民による「広域チーム」方式に切り替える方針を明らかにした。企業スポーツ冬の時代に、選手や協賛金を広く募ることで存続の道を探る。早ければ来年に新体制を発足させ、国内トップレベルのチームづくりを目指す。 会見には国峰淳部長、吉住剛副部長、高橋善幸監督が臨み、今後の運営について説明した。 方針によると、新チームは現在の新日鉄釜石ラグビー部を母体に結成するが「新日鉄」の冠は外す。他の地元企業や行政機関に所属する人にも選手として門戸を開き、地域密着型のクラブチームとしての色彩を強める。 課題は、プロ化されている野球やサッカーと違って、広告や観客動員などで大きな興業収入が見込めず、選手補強もままならない現状だ。 現在の釜石ラグビー部の活動経費は年間約5000万円。これまで通り新日鉄が主体となって拠出するが、県や市、民間企業、ラグビー部後援会、一般から広く協賛金を募る。 国峰部長は「企業がスポーツから相次いで撤退する中で新しい活動形態が必要と考えた。V7の輝かしい実績を持つラグビー部は、これからも存続させる。全国でもまれな県民、市民の熱い思いをバックに、従来の企業スポーツの在り方に一石を投じる先駆的な挑戦をしたい」と理解を求める。 ここ数年低迷が続くチームについて高橋監督は「1企業ではない地域一体の運営で、チーム強化の可能性も大きくなる。意識を新たに一丸となって頑張る」と決意を語る。 小野信一市長は「釜石のラグビーの灯が消えることのないよう市としてもできる限り協力する」と前向きに語る。 地元でラグビーのまちづくりを推進する釜石ラグビーフェスティバル実行委員会の赤崎光男実行委員長(45)は「ラグビー部から新日鉄の名前がなくなるのは寂しいが、部を守るための選択だと思う。強く、地域に根差した新生ラグビー部になってほしい」と期待を込める。 新日鉄釜石ラグビー部沿革 富士鉄釜石時代の昭和34年創部。37年全国社会人大会に初出場し、40年岐阜国体優勝。46年全国社会人大会を初制覇(リコーと同点優勝)し52年、3度目の日本選手権出場で早大を下し初の日本一に輝く。54年から60年まで前人未踏の日本選手権7連覇を達成し、「北の鉄人」の異名を取る。通算優勝回数は全国社会人大会9度、日本選手権8度。森重隆、千田美智仁、洞口孝治、松尾雄治、桜庭吉彦ら多数の日本代表選手を輩出。現在、東日本社会人リーグに所属し、今季は8位。部員37人。 |
地域の官民との共同運営によるクラブチーム化を目指す新日鉄釜石ラグビー部は5日、釜石市に新チームへの財政支援、選手採用の協力を要請した。小野信一市長は前向きな姿勢を示し、県や日本ラグビー協会の理解も得られるよう積極的に働き掛ける意向で、地域の支援活動が盛り上がりつつある。 同部の国峰淳部長、高橋善幸監督、青山敦司主将が市役所を訪問。「国内トップレベルのチームを目指して地域と共生する先駆者的な取り組みをする。市民の理解と支援をいただきたい」と説明した。同部後援会のホームページには、県内外から1500件を超える応援メッセージや協力方法についての問い合わせが寄せられているという。 小野市長は「市としてできる限り協力する。来春採用予定の職員の中には大学ラグビーの経験者もいる。(地域共同運営のチームをつくるために)必要であれば協会にも足を運ぶし、増田知事とも話をしたい」と述べた。 計画によると、新チームは新日鉄釜石ラグビー部を母体に結成。新日鉄のほか、地元企業や行政機関に所属する人などにも選手としての門戸を開き、地域密着型クラブチームの色彩を強める。 部の活動経費は年間約5000万円。従来通り新日鉄が主体となって拠出するが、県、市、民間企業などから広く協賛金を募る。チーム名から企業の冠は外す予定だったが、伝統の「新日鉄釜石」の看板に愛着を持つファンの声も出ており、今後の検討課題にする。 日本ラグビー協会は現在、単一企業チームの大会参加しか認めていないが、企業スポーツを取り巻く厳しい現状を受けて参加資格の緩和を検討している。新日鉄釜石ラグビー部釜石市民私設応援団(佐野隆夫代表)は6日朝、JR釜石駅前でクラブチームの大会出場を願う街頭署名活動を行う。 |
地域の官民共同運営のクラブチーム化を目指す新日鉄釜石ラグビー部の釜石市民私設応援団(佐野隆夫代表)は6日釜石市内で、日本ラグビー協会の大会にクラブチームも出場できるよう求める署名活動を繰り広げた。7日まで広く賛同を呼び掛け8日、同協会に嘆願書を提出する。 6日朝は、同市鈴子町の釜石駅前と大渡町の橋上市場で同応援団の有志6人が「クラブチームになっても社会人リーグに参戦できるよう協会にお願いしよう」「北の鉄人に愛の炎を」と協力を訴えた。市内の各事業所などにも署名書を配布している。 日本ラグビー協会は現在、単一企業チームの大会参加しか認めていない。新日鉄釜石ラグビー部がクラブチームになった場合、現行では東日本社会人リーグ大会などに出場できないことになる。同協会は、企業スポーツを取り巻く厳しい現状を受けて参加資格の緩和を検討している。 佐野代表は「地域に根差したクラブチームが大会に出場できるよう粘り強く頑張る。応援の輪もさらに広げていきたい」と意欲を語る。 |
【東京支社】 新日鉄釜石ラグビー部を支援する私設応援団の代表者は8日、東京・青山の日本ラグビー協会を訪れ、同ラグビー部がクラブチームに移行しても、協会の大会に出場できるよう求めた。県内外から集まった1万4800人余の署名を添え、嘆願書を提出した。同協会の白井善三郎専務理事は「個人的にはぜひ受け入れたい」と前向きな姿勢を示した。関係機関と協議のうえ、24日の理事会で一定の結論を出すが、「釜石ラグビー」を思うファンの願いは実現しそうな雰囲気だ。 嘆願書提出には私設応援団の佐野隆夫代表、団員の丸木久忠さんが訪れた。協会側は白井専務、関東ラグビー協会の貴島健治理事長が出席。 佐野代表は「多くの方々の釜石ラグビーを思う気持ちが込められた署名だ。クラブチームになっても、社会人リーグ出場の機会を与えてほしい」と大会参加資格の見直しを求めた。 これに対し白井専務は「理事会で検討することになるが、前向きに考えていきたい。行政と企業、市民が一体となったクラブチームが出てきてくれれば、と思っていた矢先だった」と「歓迎」の意向をにじませた。 この後、白井専務と貴島理事長が会見。白井専務理事は今回の要望を「前向きに検討すべきだ」との考えを表明。一方で参加企業や関係機関との調整が必要な「大会規定」の見直しについては「すぐに変えるとはまだ言えない」と慎重姿勢ものぞかせた。 嘆願書を提出した佐野代表は「頑張って、あれだけの署名を集めた。地元でイライラしているより、実際に協会幹部に会って安心した」と好感触を得た様子だった。 新日鉄釜石ラグビー部のクラブチーム化問題は、新日鉄本社が先月27日、地域の「官民共同」による運営を目指す方針を表明。 日本ラグビー協会は現在、単一企業チームの大会参加しか認めていない。同ラグビー部がクラブチームに移行した場合、同協会の大会には出場できないことになる。 小野信一釜石市長の話 クラブチーム化は時代の流れであり、今後の日本のラグビーチームを強くすることにつながる。大会参加を求める短期間の署名活動にこれだけ多くの賛同が集まったことに驚いている。ラグビーを愛する人たちの熱い思いは、必ず受け入れられると確信している。 【写真=日本ラグビー協会の白井善三郎専務理事奄ニ関東ラグビー協会の貴島健治理事長(右から2人目)に要望する釜石市民私設応援団の佐野隆夫代表(左から2人目)と団員の丸木久忠さん=東京・青山の日本ラグビー協会内】 |
【東京支社】 日本ラグビー協会は9日、東京・青山の同協会で社会人委員会を開き、新日鉄釜石ラグビー部の「クラブチーム化問題」を協議、クラブチームに移行しても協会の社会人大会に出場できるよう規約改正を求める釜石側の要望について、前向きに対応することを決めた。社会人委員会メンバーである関東ラグビー協会の貴島健治理事長は「9合目まで来たと思う」と語り、24日の理事会で結論を出す考えだ。 社会人委員会は同日午前10時半から約3時間行われた。釜石の「クラブチーム化問題」については異論がなく、「前向きに対処したい」とする協会側の考えを了承した。 新日鉄釜石ラグビー部の国峰淳部長と高橋善幸監督は同日夕、協会内に貴島理事長を訪ね、社会人委員会の経過説明を受けた。貴島理事長は23日からの入れ替え戦(チャレンジリーグ)に触れ、「東日本社会人リーグに残るよう勝ち抜くことが、今後の展開をよくする」と激励した。 チャレンジリーグは今年から東日本社会人リーグや関東社会人リーグなどからの計6チームによる総当たり戦形式で行う。 しかし現在の協会規約では、仮に釜石ラグビー部がチャレンジリーグで勝ち抜いたとしても、クラブチームに移行すれば東日本社会人リーグに参加できない。 貴島理事長は「東日本社会人リーグの残留が何も条件ではない。負けたとしても今回の話は前向きに進めたい。ただ強い釜石であればこそ、これからの話し合いはスムーズになる」と述べ、王者復活を期待した。 協会側は早ければ24日の理事会に大会参加資格の規約見直し案を提案する意向で、釜石側の要望は受け入れられる公算が大きくなった。 |
【東京支社】日本ラグビー協会は24日、東京・青山の協会内で理事会を開き、新日鉄釜石ラグビー部(国峰淳部長)のクラブチーム化問題を協議し、クラブチームに移行しても来年度の社会人大会への参加を認めることを決めた。同協会は全国各地のクラブチームにも門戸を広げる方向で、大会参加規約を見直す。釜石ラグビー部は同日この決定を受け、来年1月中にクラブチーム設立に向けて社外を含むメンバーによる準備委員会を発足させ、早ければ来年4月にもクラブチームに移行することを明らかにした。 同日の理事会は午後4時から始まった。釜石問題は午後8時すぎ、協会の広報担当者が理事会をいったん中座して会見し「来年度の東日本社会人リーグへの参加を認めることになった」と説明した。 また来年度以降の対応については「クラブチームの参加を認めていこうという方向だ」とし、「社会人大会とクラブ大会のすみ分けやクラブチームの外国人選手の制限など規約の改定が必要だ」と述べた。 同協会の社会人大会への参加資格は現在、単一企業チームの参加しか認めていない。しかし、長引く景気低迷でラグビーに限らず企業スポーツは廃部や休部などが相次いでいる。今回の日本ラグビー協会の規約改正は、こうした時代の流れを考慮した結果となった。 |
新日鉄釜石ラグビー部後援会(菊地幸一会長)のホームページへのアクセスが、開設から2カ月半で早くも1万件を突破した。全国のファンが自由に書き込む掲示板には応援メッセージが相次ぎ、後援会員も開設時から60人増の約1300人。同部は現在、東日本社会人リーグのチャレンジリーグ(入れ替え戦)で1勝1敗。13日には日本IBM戦があり、ファンの声援が部員の励みだ。 ホームページは昨年10月下旬に開設。同部が地域の官民共同運営によるクラブチーム化を目指す方針を示した11月下旬からアクセス数が急増。年末に開幕した同リーグでの奮闘でさらに増えた。 同リーグ初戦、40−10で圧勝した対明治生命戦。早速、掲示板には「ワントライごとに涙があふれてどうしようもなかった」とのメッセージなどが集中した。第2戦は30−37でセコムに惜敗したが「追撃に心が躍った」「後半の粘りを次の試合につなげてほしい」など励ましの声が寄せられた。 「過去の栄光を知らない世代だが勝ってほしい」「弱くなったのになぜ応援するのと聞かれ『今だから応援するんだ』と言い続けている」など、ファンの率直な書き込みも多い。後援会ではメッセージをコピーし、部員に渡している。 後援会事務局の山内誠さん(41)は「あまりの反響に正直驚いている。期待を背に、ラグビー部はチャレンジリーグの残り3試合でしっかり結果を出してほしい」と感激する。 同部は早ければ4月にもクラブチームに移行するが、ホームページでは移行への動きをタイムリーに伝えていく。ホームページでは、部員紹介や試合予定・結果を紹介。後援会の活動内容や入会方法も掲載している。 後援会への問い合わせは同事務局ニッテツサービスセンター(0193-24-2340)へ。 |
新日鉄釜石ラグビー部(国峰淳部長)のクラブチーム化を検討する官民による準備委員会の初会合は31日、釜石市鈴子町の新日鉄釜石製鉄所で開かれた。委員長に国峰部長、副委員長に赤司淳也市助役を選出。4月に設立予定の新チームの名称は、今月中に公募し、決定の参考にする方針を確認した。 準備委員会は新日鉄、同ラグビー部、市と県、県と市のラグビー協会、ラグビー部後援会、市民私設応援団を含む民間の代表など計24人で構成。3月までに月2回程度の会合を開き、チームの設立趣旨、名称、活動内容、会員構成、運営形態、財政などを決める。 初会合には本会(10人)、作業分科会(12人)、事務局(2人)から19人が出席。国峰部長は「市民、県民、全国のファンの熱い思いを結集すれば充実した運営ができる。釜石だからこそできる先駆的な挑戦だ。日本選手権のひのき舞台にまた立てるよう協力をお願いしたい」と決意を込めてあいさつした。 赤司助役は「企業スポーツの名門が次々と姿を消す中で、チームを再生しようとする関係者の労苦には頭が下がる思いだ。市民の意向を探りながら、行政としてできる限り協力したい」と述べた。 同製鉄所でつくる事務局が設立趣旨の骨子案として▽ラグビーの普及と県民の健康増進への寄与▽ラグビーを通じた幅広いボランティアの場の提供▽幼少からの一貫指導体制▽全国トップレベルのチームづくり―などを示した。 委員からは「公式試合ができるスタジアムの整備をしたらどうか」「総合型地域スポーツクラブという方向も検討してほしい」などの意見が出た。 釜石ラグビー部は、ラグビー東日本社会人リーグチャレンジリーグ(入れ替え戦)で3勝1敗、勝ち点17を挙げている。4日午後1時から東京・秩父宮ラグビー場で行われる最終戦で、勝ち点16の三菱重工相模原と直接対戦。勝つか引き分ければ、リーグ残留が決まる。 |
新日鉄釜石ラグビー部のクラブチーム化を検討する官民による準備委員会(委員長・国峰淳同ラグビー部長)は19日、4月に発足するチーム名称の公募結果をまとめた。県内外からの応募総数は823通。「釜石」や「鉄人」がキーワードとなっている。選手の意見も参考にして今月中に名称を決める。 応募の内訳は県内476件(うち釜石市内208件)、県外347件。「はまゆり」「アイアン・鉄」「レッド・赤」も候補名として多かった。 同委員会は、21日に作業分科会を開き候補を10点程度に絞る。月内に本会を開いて決定する。 事務局の吉住剛新日鉄釜石製鉄所総務グループマネジャーは「全国のファンの期待と関心の大きさに、身の引き締まる思いだ。皆さんと一緒に良いスタートを切れたことがうれしい」と手ごたえを語る。 |
新生「釜石ラグビー部」は3日、地域密着型のクラブチームとして第1歩を踏み出した。同日夕、釜石市甲子町の甲子中グラウンドで行われた初練習には、母体となる新日鉄釜石ラグビー部、新加入した官民の選手がそろって参加。寒風の中、声を掛け合いボールを追った。地元支援者らは「鉄人復活」「地域再生」の熱い願いを込め、練習を見守った。 30人余りで行われた初練習では、池村章宏新主将(24)が中心となってランニングやパス、連係プレーに臨んだ。 北上市の会社に所属する川原太一(27)、高橋竜次(27)の両選手は「小さいころからあこがれていた釜石でプレーできてうれしい」「東日本リーグに早く上がってより高いレベルでやりたい」と息を弾ませた。 今春、釜石市役所に入った菊池太介選手(22)は「光栄に思う。一生懸命頑張る」と決意。交流人事で釜石地方振興局に派遣されている釜石市役所の金野尚史選手(28)は「必死に食らい付く。一度でいいから試合で釜石のジャージーを着たい」と口元を引き締めた。 池村主将は「ゼロからの出発。選手と対話して個々の長所を引き出せるよう楽しみながらやりたい」と意欲を語る。 練習に駆けつけた釜石市民私設応援団の佐野隆夫代表(50)は「選手がいっぱいいると、こちらも応援のかいがある。強くて楽しい魅力あるクラブの歴史をつくってほしい」と目を細めた。 県内外に1200人の会員を持つ新日鉄釜石ラグビー部後援会の菊地幸一会長(58)は「メンバーを新しいクラブの支援組織にしっかり引き継いでいきたい。個々の応援もさらに盛り上げていく」とエールを送った。 クラブチームの名称や運営体制は、9日に開くクラブチーム化検討準備委員会(委員長・国峰淳新日鉄釜石ラグビー部長)の本会で決定する。 【写真=クラブチームとして初練習に臨む選手たち=3日午後6時すぎ、釜石市・甲子中グラウンド】 |