【大船渡】自主事業を本格再開 リアスホール
大船渡市盛町の市民文化会館リアスホール(新沼拓郎館長)は、今月から自主事業を本格的に再開した。15日は震災後初めて独自企画した演劇「赤ずきん」が上演された。周辺地域の文化会館が被災した中、沿岸部の文化拠点としての役割もより高まっている。
「赤ずきん」は童話を下敷きにした物語で、茨城県つくば市を拠点に活動する劇団百景社が上演。ユニークな語り口調やコミカルな動きが、親子連れら約140人でほぼ満席となった会場を沸かせた。
リアスホールは2008年開館。震災後は昨年8月まで約5カ月間避難所になり、その後は被災地支援を目的とした無料公演などが行われてきた。
震災後初の同ホール自主事業は昨年11月のクラシック公演だったが、被災地支援のための企画で、同じ内容のものが盛岡市でも行われている。今回の「赤ずきん」公演は、震災前からの企画を子ども向けに練り直した。
東日本大震災では隣接する陸前高田市や釜石市、宮古市の市民会館が被災。周辺で千人以上を収容できるのはリアスホールのみとなり、運営を再開してから利用率が向上。公演内容や会館利用に関する市外からの問い合わせも増えている。
自主事業の企画、制作を担当する中村仁彦企画運営員は「せっかく残ったホール。大規模でなくても、沿岸の人が文化芸術に触れられる取り組みを続けていかないと」と強調。新沼館長は「子どもが落ち着いて演劇などを見に来られる環境が、復興の一つのバロメーターになるのでは。これからも文化に触れる機会を積み上げていきたい」と話す。
【写真=本格的に自主事業を再開したリアスホールで行われた演劇「赤ずきん」】
(2012.1.16)
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