WWW http://www.iwate-np.co.jp

【宮古】「おかえり、ハチ」 愛犬と11日ぶり再会


 

 「おかえり、ハチ」。宮古市内で衰弱していたところを動物病院に保護されたシバイヌが22日、飼い主に引き取られた。津波にのまれたが何とか生き延び、11日ぶりの再会。家が流失してしまった家族に元気を与えている。

 シバイヌは、宮古市鍬ケ崎下町の市職員岩田直司さん(53)の飼い犬ハチ(13歳、雄)。

 自宅で岩田さんの母英子さん(83)と一緒にいたところ地震が発生。英子さんは必死にハチを引っ張って逃げたが、津波に追いつかれた。英子さんは近くの金網につかまって難を逃れたが、ハチは首輪が抜けて波の中に見えなくなったという。

 その後、岩田さんら家族はハチを捜し続けたが見つからなかった。しかし22日、岩手日報でハチが動物病院に保護されたことを知り、すぐに引き取った。

 岩田さんは「最近は体調を崩すことも増えていたので、半ば駄目かと思っていた。本当に頑張ってくれた」と胸をなで下ろす。

 再会を一番喜んだのは英子さん。岩田さんは親戚のつてで新たな借家に入居できたが、日中に一人でいるとハチを思い出し、さみしさが募っていた。

 英子さんは「もう最高の喜び。津波で財産が裸になっても、ハチがいてくれれば力が湧いてくる」と、愛犬を強く抱きしめる。

【写真=津波を乗り越え、再会を喜ぶ岩田英子さんとハチ】

(2011.3.23)


トップへ