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2017.12.7

 「乗り鉄」は列車に乗ること自体が目的。「撮り鉄」は列車の写真や画像の撮影。「音鉄」は列車の走る音や発車メロディーの録音。鉄道ファンの数々だが、「ジオ鉄」はご存じだろうか

▼「鉄道を利用しながら沿線に広がる自然を楽しむ旅を通して、地球の成り立ちと大地の変化に想(おも)いを馳(は)せることです」。公益財団法人深田地質研究所(東京)のジオ鉄普及委員会のサイトに、こんな説明がある

▼月刊「地理」12月号には、同研究所主任研究員の藤田勝代(まさよ)さんが「ジオ鉄で旅する三陸鉄道」と題して書いている。「三陸のジオの豊かさと津波災害克服の歴史が鉄道施設と密接に関わる路線」と魅力を挙げる

▼4年前に日本ジオパーク委員会から認定された三陸ジオパークは、八戸−気仙沼のエリアに古生代から現在に至る5億年の大地の歩みを刻む。130カ所のジオポイントには津波被災遺構も含まれるのが特徴だ

▼三陸鉄道は東日本大震災の痛手から完全復旧した。地球の多様な顔を楽しむには、まさにこの鉄路がふさわしい。2019年春、JR山田線宮古−釜石間が三鉄に移管されて開通すれば、舞台装置はさらに整う

▼三陸は津波の常襲地帯。人々はその度に立ち上がってきた。この地球の上で懸命に生きる人間の歴史、そしてそこから生まれた教訓や知恵も、新たな旅の見どころだ。


   
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