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2017.12.4

 エフエム岩手の特別番組「岩泉『今届け、校歌』〜台風10号を乗り越える力に」が、日本放送文化大賞グランプリ候補として北海道・東北地区を代表しノミネートされた

▼災害に見舞われた故郷を思い首都圏や地元の卒業生が歌う校歌に在校生の歌声が重なっていく最後の場面には、何とも言えないぬくもりを感じた。残念ながら受賞はならなかった

▼日本で放送が始まった1925年3月、東京放送局総裁だった後藤新平は開局あいさつでその目的に文化の機会均等などを挙げた。以来、ラジオは家庭に娯楽と情報を提供してきた

▼テレビ普及後も、ヒット曲を生み深夜放送が人気を呼ぶなど若者文化の発信地でもあった。東日本大震災後は、コミュニティーFMや災害FMが人々に寄り添った。しかし、今はネットで音楽を簡単に検索し閲覧履歴を基におすすめも表示される時代

▼とはいえ、ラジオから流れる過去の音楽が自分のバックボーンになったと振り返るDJ・評論家のピーター・バラカンさんは、良いものを教えてくれる「名画座のような存在」が必要と訴える(「ラジオのこちら側で」)

▼オールドメディアと呼ばれたりもするが、地域の思いや文化を紹介する水先案内人の役割もあれば、たまたま流れてくる名曲との出合いも、ラジオの面白さ。ずっと付き合っていきたい存在だ。


   
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