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2017.12.2

 スキーのジャンプ競技は19世紀後半、北欧ノルウェーで始まったようだ。「雪と氷のスポーツ百科」(大修館書店)によると、草創期から、魅力的で驚異的なシーンが観衆をとりこにした

▼ストックを持たずに選手が飛んだ光景について「流星のごとく降下」「魔法でもかけられたかのように立ちつくす観衆」と当時の大会記録は伝える。初期にはやや膝を曲げて飛んでいたが、やがて直立姿勢が登場する

▼フォームはさらに進化していく。空気抵抗を減らすため前傾姿勢に。腕は前方に伸ばす試みもあったが、胴体密着が主流に。近年の大きな変化は、そろえて飛んでいたスキー板を「V字」に開いたこと。風の揚力をいかに利用するかの追求は続くだろう

▼理想の飛行のために、選手は進化する技術を身に付け、パワーを磨き、風や雪の微妙な変化に対応する能力を高めなければならない。そんな世界でしのぎを削るトップジャンパーに、県人も仲間入りした

▼八幡平市出身の小林潤志郎選手がワールドカップ男子で初優勝。さらに弟の陵侑選手が加わった同団体は、日本が2季ぶりに表彰台に立った。小林兄弟は日本をけん引する存在になっている

▼来年2月の平昌(ピョンチャン)冬季五輪に向けて、一気に風は吹いた。代表入りの期待が膨らむ。その風をしっかりつかまえ、大いなる飛躍につなげてほしい。


   
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