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2017.7.23

 罪を犯してしまった人でも、それを償えば社会の一員として再び受け入れたい。理想ではあるが、現実はどうか。更生保護活動に取り組む女性団体の会合に出席して考えさせられた

▼街のチンピラ2人が、青年を暴行して海に突き落とし死なせた。理由は「生意気な口をきいたから」。出所後何年かして1人は覚せい剤取締法違反、もう1人は無免許、酒気帯び運転で逮捕された

▼初老の漁船員を暴力で支配して土地やカネを奪い傷害致死などで刑務所に入った男も更生しなかった。親戚の女性を殴ったり、無免許、酒気帯び運転などで何度か逮捕された

▼かつて取材して紙面をにぎわせた事件の犯人の「その後」だ。「ワル」はしょせん「ワル」でしかないのか。刑務所での矯正教育は適正、十分なのか。それとも、出所後の社会の受け入れ体制に不備があって、再び罪に走ることを防げなかったのか

▼2016年版犯罪白書によると、出所受刑者のうち約4割が5年以内に再び犯罪に及び「塀の中」に戻っている。「ルポ出所者の現実」(平凡社新書)には、社会復帰の難しさや課題がリアルに描かれている

▼犯罪者のレッテルを貼り社会から排除すれば済むという話ではない。7月は社会を明るくする運動の強調月間。自立更生や再犯防止に向けて何ができるのか。身近な問題として考えたい。


   
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