災害時の派遣動物医療、高まる気運 岩手大で20日シンポ


 本県で東北初の動物医療支援チーム(VMAT)発足を目指す機運が高まっている。東日本大震災では多くの家畜やペットが餓死したり病気になったりしたほか、避難所でペットにまつわるトラブルもあった。岩手大三陸復興・地域創生推進機構などは20日、獣医師らが参加するシンポジウムを開催。VMATの設立で救護方法を統一し、動物の同行避難や一時預かり、被災地での診療をスムーズにすることを目指す。

 県によると、震災では県と県獣医師会、動物愛護団体などが県災害時動物救護本部を設けて動物の保護や治療、物資供給に取り組み、犬202匹、猫130匹(2011年8月21日時点)を保護した。一方、学校で飼っていた動物が餓死したり、原発事故があった福島県では保護されなかったペットが放浪したりした。

 また、環境省は震災で本県の避難所に同行されたペットを犬800匹、猫90匹と推定。診療車で避難所などを回った岩手大被災動物支援班によると、薬を与えられず慢性疾患が悪化したり、ストレスで下痢になったりした犬猫も多く、苦情を恐れてペットと一緒に車中泊する人もいた。

 シンポジウムは午後1時から盛岡市上田の岩手大北桐ホールで。群馬VMATの隊員や羽山教授が講演し、パネル討論に佐藤れえ子同大農学部付属動物病院長、佐々木一弥県獣医師会長らが登壇する。入場無料。

【写真=東日本大震災の被災地を移動診療車で回り、ペットをケアした岩手大動物病院のスタッフ。教訓を生かし、岩手VMATの発足を目指す=2011年4月、陸前高田市】

(2018/01/19)

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