遠野出身・若竹さん芥川賞 デビュー作「おらおらで−」


 【東京支社】第158回芥川賞、直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が16日、東京都中央区築地の料亭「新喜楽」で開かれ、芥川賞は候補5作から、遠野市出身の若竹千佐子さん(63)=千葉県木更津市=の「おらおらでひとりいぐも」(文芸冬号)に決まった。本県で芥川賞に選ばれたのは、2017年第157回の沼田真佑(しんすけ)さん(39)=盛岡市=の「影裏(えいり)」に続き2回連続で、沼田さんに続いてデビュー作での受賞となる。

 芥川賞では、75歳の時に「abさんご」で受賞した13年第148回の黒田夏子さんに次ぐ高齢での受賞。

 「おらおらで−」は若竹さんのデビュー作。東北出身の74歳の女性が主人公。夫の死後、それまで自在に操れるはずだった孤独が暴れ始め、ふるさとの東北弁が頭の中であふれ出す―人間の内面の多面性や老いの積極性を描いた作品だ。タイトルは宮沢賢治の詩「永訣の朝」の「Ora Orade Shitori egumo」にちなんだ。

 若竹さんの作品は昨年8月、新人文学賞の第54回文芸賞(河出書房新社主催)に選ばれ、歴代最年長での受賞が話題となった。単行本は同社から11月に刊行された。

 芥川賞の選考委員は奥泉光さん、川上弘美さん、山田詠美さんら10人。贈呈式は2月下旬に東京都内のホテルで開かれ、時計と賞金100万円が贈られる。

 【写真=若竹千佐子さん】

(2018/01/16)

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